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結婚したい。でも、出会いがあっても「いい人なんだけど」で終わってしまいます~おみおじリポート171~

大宮冬洋フリーライター
50歳。自動車関連会社の管理職。爽やかな人物の心の奥を聞きました。(本人提供)

「大切にして集中すべきこと」と「関わらなくていいこと」を分けるべき年齢

※2024年5月22日追記。長谷川さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。いま、長谷川さんはオネット内での最後のお見合いが決まったところです。彼の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 私事ですが、先日47歳になりました。40代半ばともアラフィフとも言える年齢です。人生100年時代なので折り返し地点ですが、社会で元気に働いて遊べるのはあと20年ぐらいかなと思っています。社会人としては折り返し地点をとっくに過ぎているのですね……。

 残りの人生、大げさに言えば死を意識すると、「大切にして集中すべきこと」と「関わらなくていいこと」が若い頃よりは分けられる気がします。例えば、友人や仕事仲間からの依頼にはできる限り迅速に協力する一方で、世間体や単なる憧れ(英語ができるようにならなくちゃ、とか)では動かなくなりました。時間も労力もお金も有限なので、優先順位をつけなければならないのです。

普段はフワッとした雰囲気の男性です。「写真撮影用に髪を切ったんですが、短くしすぎて子どもレベルだと友人に笑われました」(本人提供)
普段はフワッとした雰囲気の男性です。「写真撮影用に髪を切ったんですが、短くしすぎて子どもレベルだと友人に笑われました」(本人提供)

一日中誰とも会話しなかった子ども時代。人と接することに苦手意識があります

 愛知県在住の長谷川和樹さん(仮名)は昨年の春から夏にかけて受けオネットとして婚活をしていました(前回の記事はこちら)。同じくオネット女性とお見合いして仮交際まで進んだのですが、相手から「長谷川さんはもっと保守的で普通の女性を求めているはず」という理由でお断りをされてしまいました。

 長谷川さんは清潔感もあって朗らかな男性なのですが、とっかかりのようなものが見つけにくいのです。なんとなくつるっとした印象で、「本当に結婚がしたいのだろうか」という疑問すら感じることがあります。管理職に昇進したばかりの仕事に忙殺され過ぎて人生の優先順位がついていないのかも、という印象です。

「実は、周囲からも同じようなことを言われることが少なくありません。『いい人』で終わってしまうのです。クセのあるチョイワル男になろうと思って髭を生やしていた時期もあります」

 と笑いつつ、「人と接することが苦手」という深い理由を語ってくれる長谷川さん。誠実さと知性が伝わってきます。

「いじめられていたわけではないのに、学校に行っても一日中誰とも会話しなかったこともあります。人が嫌いなのではなく、どう接していいのかわからずにプレッシャーに感じてしまうのです。そんな自分が少し変われたのは中学校時代です。やたらに明るくてウザイぐらいに遊びに誘ってくれる友だちがいて、5人ほどのグループでいつも一緒にいました。今では趣味のツーリングなどでは同好の士と交流しています」

富士五湖一周ツーリングでランチに寄ったイタリアンレストラン前にて。仲間と車を並べてLEGOっぽい構図を楽しんだそうです。独特な遊び方!(本人提供)
富士五湖一周ツーリングでランチに寄ったイタリアンレストラン前にて。仲間と車を並べてLEGOっぽい構図を楽しんだそうです。独特な遊び方!(本人提供)

「圧」をかけてもらえるのはこれが最後です。本当に結婚したいのですか?

 実は強めの人見知りであることを明かしてくれる長谷川さん。前回は知ることができなかった性質です。ただし、優先順位をつけて行動する必要性は変わりません。マチコ先生は次のように「圧」をかけました。

「長谷川さんぐらいの年齢になると、ご両親を含めた周囲から結婚の圧力がかかることはなくなると思います。私と大宮さんがお声がけするのもこれが最後だと思ってください。長谷川さんは本当に結婚したいのですか? 子どもを作ることは必須ですか?」

 目が覚めたような表情になる長谷川さん。普段の生活ではこのように言われることはないからでしょう。ただし、そうやって過ごしていると、5年や10年はあっという間に過ぎてしまいます。どこかで決断して行動する、もしくは行動しないと決めることが必要なのです。

「前回は結婚したら子どもが欲しいとお伝えした記憶がありますが、今は絶対ではありません。何事も穏やかに話し合えて、いろんなことを共有して支え合えるようなパートナーがぜひ欲しいです」

ある日の自炊ランチ。「寒くなると味噌ラーメンが食べたくなります。キノコ類をよく入れるのですが、この日は野菜揚げを入れてみました」(本人提供)
ある日の自炊ランチ。「寒くなると味噌ラーメンが食べたくなります。キノコ類をよく入れるのですが、この日は野菜揚げを入れてみました」(本人提供)

活動的でアクティブな女性が好き。家で自分の帰りを待っていなくて構わない

 長谷川さんには20年前に大きな決断をして人生を好転させた実績があります。大学大卒で8年間勤めた「ブラック企業」を辞めて、現在の勤務先に転職したことです。今では休みの日は愛車に乗ってドライブする余裕も生まれています。

「その土地ならではの麺を食べるのが楽しみです。お酒はほとんど飲まないので、運転手はいつでもお任せ下さい(笑)」

 そんな長谷川さんは、上述の女性から指摘されたように「保守的」ではありません。むしろ、自分以上に活動的でアクティブな女性が好きだと明言します。共働き大歓迎です。

「私自身が遠出を好むほうなので、『休みの日は家の中でじっとしていたい』という人とはちょっと合わないかもしれません。英語ができないので海外旅行はほとんど経験がありませんが、一緒に行けるならば荷物持ちはやります」

 今回のインタビューで僕は長谷川さんのことがよくわかった気がします。そして、彼に紹介したい女性の顔が3人ほど浮かんでいます。いずれもアクティブすぎるぐらいの働き者です。オネットの活動期間は半年。今度こそ良い結果を出してほしいと思っています。

蔵王山の麓にて。濃霧でも諦めずに御釜(火口湖)を見に行ったら、霧の晴れ間から見ることができたそうです。その粘り腰を婚活にも発揮しましょう!(本人提供)
蔵王山の麓にて。濃霧でも諦めずに御釜(火口湖)を見に行ったら、霧の晴れ間から見ることができたそうです。その粘り腰を婚活にも発揮しましょう!(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。長谷川和樹さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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