ソニーが視聴者投票でゲームのプレイヤーを退場させる発明を米国で特許化
ビデオゲームの実況(ブロードキャスト)をネット経由で多くの人が視聴するというスタイルが普及しつつあります。野球やサッカーなどのマルチプレイヤーのスポーツゲームの実況を視聴することが一般化する可能性もあります。
このような環境において、反則行為、マナー違反、実力不足などを理由にして、視聴者の投票に基づいて、特定のプレイヤーを退場あるいは交代させる方法の特許を、ソニーが米国で出願しています(そして、実は後述のとおり事実上権利化しています)。
公開番号は20210213360、発明の名称は” SPECTATORS VOTE TO BENCH PLAYERS IN A VIDEO GAME”(視聴者の投票によりビデオゲームプレイヤーを退場(ベンチ入り)させる方法)です。出願日は2020年1月15日です。現時点では海外での出願は確認できていません。
米国特許の審査経過を調べてみると、何とすでに特許査定が出ていました。拒絶理由通知もクレーム補正もなく一発特許査定となっています(同ジャンルの特許出願がなかったとということなのでしょう)。後は特許料さえ支払えば特許登録されますので、ほぼ確実に特許化されるでしょう。
一発特許査となったことから、かなり広範囲で特許化できています。明細書には実施例として、完全に退場させるのではなく、ベンチ入りさせて後で復帰できるようにしてもよいとか、退場が続くプレイヤーは他の人に迷惑なのでそういうプレイヤーだけを集めて対戦させるようにしてもよい(ひどい)とか、補正用のネタが記載されているのですが、それらの限定を使うまでもなく特許化できてしまいました。
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