コレアとアトレティコの現在地。「3番目のFW」と「4人目のMF」の狭間。
彼の移籍が決定したのは、アトレティコ・マドリーがリーガエスパニョーラで優勝を飾ったシーズンの直後だった。
2014年夏、アンヘル・コレアはスペインに到着した。18年ぶりのリーガ制覇を成し遂げたアトレティコ だが、ディエゴ・シメオネ監督はさらなる高みを目指して補強を望んでいた。そこで白羽の矢が立てられた選手の一人が、コレアだった。
だがコレアはメディカルチェックで心臓に問題があることが発覚した。2014−15シーズンにおいては、検査と治療に費やさざるを得なかった。そして2015年夏に、正式にアトレティコの一員になった。
■コレアのポジション
コレアが加入したシーズン、シメオネ監督は複数のアタッカーを抱えていた。
アントワーヌ・グリーズマン、ルシアーノ・ビエット、ヤニック・カラスコ、ジャクソン・マルティネス、オリベル・トーレス…。コケやサウール・ニゲスのサイドハーフ起用もあり、前線の駒に不足はなかった。
その中で、コレアに与えられた役割は「ジョーカー」だった。
また、ポジションに関しても、本来コレアがプレーするべき場所は用意されていなかった。FW起用ではなく、サイドMF起用が常になっていった。
【4−3−3】で3トップの一角になり、【4−4−2】では中盤を形成する。
シメオネ・アトレティコ特有の戦い方に、適応できている数少ない選手がコレアだ。
攻撃時には、右ウィングと化す。
時にワイドに張り、時に中央に入ってきて、味方とコンビネーションする。
守備時には、右サイドハーフになる。
DF―MF―FWの3ラインをコンパクトにするシメオネ監督の守備形式で、ブロック形成のための一人になる。
いずれにせよ、コレアのプレースタイルが重要なのは間違いない。
この記事は有料です。
誰かに話したくなるサッカー戦術分析のバックナンバーをお申し込みください。
誰かに話したくなるサッカー戦術分析のバックナンバー 2022年3月
税込550円(記事11本)
2022年3月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。