子ども用ハーネスはかわいそう?必要なケースと起きた事故から注意点を解説
皆さんは子ども用ハーネスをご存知でしょうか?子どものリュックなどに紐がつけられており、親がそれを持つ形の商品です。
数年前に朝の情報番組が「ペットのリードみたい」という街頭インタビューを放送し、物議を醸した話題でもあります。
日本だけではなく海外でもずっと議論されてきたことで、2017年に子ども用ハーネスを着けて外を歩く娘の写真をフェイスブックの投稿した父親が、見知らぬ大勢の人たちからバッシングを受けるという出来事もありました。
既に子ども用ハーネスを愛用している方もいれば、
- 自分なら使わないという人
- 使うのは悪くないけど、投稿するのがよくないと思う人
- そもそもこういう商品がよくないと思っている人
様々な意見があるとおもいます。
今回はそんな子ども用ハーネスが必要なケースとデメリット、過去に起きた事故からの注意点をお伝えします。
子ども用ハーネスが必要なケースって?
そもそもなぜ子ども用ハーネスを使うの?手を繋げばよいのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、子どもは手を繋いでくれなかったり、ふとした瞬間に瞬発的に走し出したりしてしまうもの。
「言い聞かせが足りない」「しつけが足りない」と言われることもあるかもしれませんが、言って聞けるようになる子もいれば聞けない子もいますし、様々な状況や子どもの気質や特性があります。
注意力が欠けてしまったり、急に動き出してしまう子もいますし、子どもが複数人いるとワンオペでは手が足りないこともあります。
道が広い街や車通りが少ない街に住んでたら「子ども用ハーネスなんていらない」と思うかもしれませんが、狭い道や車通りの多い道では一瞬の飛び出しが事故の元です。住んでいる土地柄によって道の安全性は変わります。
子どもの特性やそのときの状況、またその地域の道の安全性を考慮すると、事故を防ぐために子ども用ハーネスをつけるのが選択肢の1つになることは、他の家庭が否定するものではないのではないでしょうか。
子ども用ハーネスのデメリットって?
子ども用ハーネスのデメリットとして、
- 見た目がよくない印象を与えることもある
- 子どもの自立に繋がらない
- 交通ルールを本質的に理解できないのでは
という意見もあります。
モンテッソーリ教師の視点でみると、使わなくて済むなら使わないほうが自立は促せるだろうとは思います。
モンテッソーリ教育では子どもの「自立」「自律」に着目していて、ルールを理解した上で自分で判断し行動できることを大切にしています。また、子どもは自分で学べる力(自己教育力)があるため失敗して覚えさせるということも言われています。
ただこの件の場合、失敗が命取りになります。飛び出して車が来てしまったら、自立などの話どころではなくなってしまいますよね。
もちろん、日頃の言い聞かせや親の模範的行動で覚えていってもらうことが最善ではありますが、場合によっては子ども用ハーネスという道具を使うことは子どもを守るためのひとつの方法であり、ご家庭の状況次第でメリットの方が大きいと思われます。
子ども用ハーネスを使うときの注意点
子ども用ハーネスの紐で首がしまる、引っ張られて転倒などのリスクは小児科医も指摘しています。
ここでは小児科医である坂本昌彦先生のYahoo!ニュース記事から引用してご紹介します。
このことから、子ども用ハーネスを使用する際は紐の扱いに十分注意しましょう。
まとめ
最後に、子ども用ハーネスについて大切なことをまとめます。
- 飛び出してしまう子やそのときの状況によって必要なケースがある
- 紐が首に絡まるなど事故が起こらないよう注意する
- 必要ないときは外して歩くなど、少しずつ自分で自分をコントロールをする機会を設ける
最初に紹介した、ネットでバッシングを受けた海外のお父さんは世間に対してこうコメントしています。
子ども用ハーネスに対して「ペットみたい」「しつけが足りない」と言われてしまったら、必要で使っている人は傷つきますよね。でも命を守ることは何よりも大事。
外野が「可哀想」と感想を述べることはとても簡単だけれども、その簡単な言葉で親が受けるダメージは想像以上ではないでしょうか。
それぞれのご家庭に悩みがあって、その解決のために情報を発信していきたいと私も考えております。ご自身が導き出した結論に自信を持って育児できるようになって欲しいと思っています。
▼YouTube動画でも詳しく解説しています。