伝統の歴史を持つ「丸八」

久留米ラーメンの名店のひとつ、朝倉にある「丸八」。車で行くと、小郡ICと甘木ICちょうど真ん中あたり、甘木鉄道の太刀洗駅のすぐ近くにあるお店です。久留米市よりは少し離れた場所ですが、久留米ラーメンとして根強い人気を誇るお店。簡素な雰囲気の店構えですが、店前の広い駐車場には車がいっぱいです。

この「丸八」という名前、どこかで聞いたことあるような。現在、福岡で話題となっている「油山山荘」にあるラーメン屋も「丸八」。その昔、油山山荘の店主さんが福岡市で久留米ラーメンの「丸八」を創業。大人気だった丸八は惜しまれながら閉店するも、その味を引継ぐのがこの朝倉の「丸八」なのだとか。

この朝倉丸八の店主さん、味に惚れ込んで脱サラし開業したのだとか。そして本家の丸八も、2022年に油山山荘に復活を遂げています。

これだけ見ても、「丸八」というラーメンの歴史と思いが繋ぐ、今でも変わらず愛されるお店であることがわかります。

店内は入口の幅から考えると奥行きがあり、広い座敷席に長いカウンター席があります。綺麗で清潔感もありますね。

しなちくラーメン

チャーシューにキクラゲにネギに煮卵と綺麗にトッピングされた仕上がり。丼の端にスープに隠れたしなちくが楽しみです。濃度を感じつつも豚骨の良き香りが漂います。厳選された豚骨のげんこつを、特注の大釜で3日間かけて炊き上げるというスープは、臭みなく重さもなく丁寧に仕上げられています。

スープがまろやかで飲みやすく美味しい。こてこての久留米というより、あっさりした仕上がり。この味わいが美味しいんですよね。豚骨の旨味を凝縮し、濃厚ながらもさっぱりと。飲むごとに味わい深いスープです。

中細の麺でオーソドックスですが、バランスが良くとっても美味しい。そして、しなちくの食感もたまりません。また、チャーシューもボリュームあって柔らかくて美味しいですよ。

辛子高菜とキムチはセルフで。白ごはんにあわせると最高ですね。

ちょっとだけ辛子高菜をラーメンに。替玉時の味変で良きです。いつもながらですが、最初から辛子高菜の投入はNG。ラーメンの味が変わるようなことはお店にも失礼なので控えましょう。

このように、テーブルに置かれた辛子高菜とキムチ。どちらも激辛です。そしてお持ち帰り用も購入できる名物ですよ。

ラーメンを愛する店主さん、いや、「丸八」を愛する店主さん。本家の伝統を守るために、頑なにクリーミィで味わい深いスープにこだわった、まさに超頑固なラーメンです。この超頑固な味わいは、朝倉の地で味を守り続ける伝統のラーメン。食べて歴史がわかる、思いがわかる、そんな美味しくも気持ちが伝わる一杯です。

久留米ラーメン 丸八