Yahoo!ニュース

大阪IR開発が「真の意味で」決定した模様

木曽崇国際カジノ研究所・所長

以下、GGR Asiaからの転載

Japan big enough for reasonable return: MGM’s Bowers

日本はリターンを得るに十分な規模がある:MGMのバウアーズ氏

https://www.ggrasia.com/japan-big-enough-for-reasonable-return-mgms-bowers/

カジノ運営会社MGMリゾーツ・インターナショナルのグローバル・デベロップメント・プレジデントであるエド・バウアーズ氏は、大阪でのカジノリゾート開発について日本政府から認定を受けた後、同社が新たなマイルストーンに到達したと語った。

カジノ専門メディアのGGRが、MGM社による「MGM社が新たなマイルストーンに到達した」とする大阪IRに関するコメントを報じたニュースです。

国が大阪のIR整備区域に認定を行った今年4月に専門解説を行った通り、実は国が区域認定を行った後、約3か月間、開発を担当する民間事業者側には基本協定の解除権が認められており、その時点では大阪でIR開発が「確定した」とはまだ言えない状況でありました。(※以下解説動画へのリンク)

実は今週は、その民間事業者側の保持する基本協定の解除期限が切れるまさにその週。このタイミングでのMGM社による「新たなマイルストーンに到達した」との発表は、即ち大阪IR開発に関して基本的な部分での合意が大阪府市と為され、次なる合意(実施協定)締結に向けてのより具体的な協議へと段階が進んだということを現しています。即ち、本日をもって「大阪IRの開発が『真の意味で』決定した」という表現をして差し支えないのかな、と。

協定破棄期限のギリギリでの合意となりましたが、我が国でのIR開発が(ほぼ)決定したということで、業界専門家の一人として関係の方々に対して、この場を借りてお喜びを申し上げたいと思います。

国際カジノ研究所・所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部卒(カジノ経営学専攻)。米国大手カジノ事業者グループでの内部監査職を経て、帰国。2004年、エンタテインメントビジネス総合研究所へ入社し、翌2005年には早稲田大学アミューズメント総合研究所へ一部出向。2011年に国際カジノ研究所を設立し、所長へ就任。9月26日に新刊「日本版カジノのすべて」を発売。

木曽崇の最近の記事