あなたはなぜ眠れないのか:不眠とストレスの心理学:スリープ・リテラシーを持とう
■現代のストレス社会と不眠
ストレスの多い現代社会。寝ている時だけが、ストレスがないはずなのに。本当なら、ぐっすり寝ている間に、心は癒されるはずなのに。でも、ストレスのせいで眠れない時もあります。さらに、ストレスの原因が無くなったはずなのに、それでもまだ眠れない時もあります。
そうして不眠症になってしまえば、寝ようとすること自体がストレスになってしまいます。
十分に眠ることは、心と体の健康のためには必須です。ストレス社会を元気に生きるためには、安眠が必要です。
■不眠症の種類
不眠症(睡眠障害)には、様々な形があります。夜なかなか眠れないだけが不眠症ではありません。
夜なかなか眠りにつけないのは、「入眠困難」。夜中に何度も目が覚めて辛いのは、「睡眠維持困難」「中途覚醒」(夜中にトイレに起きてもすぐに眠れれば問題なしですが)。また、早く起きる必要がなく、もっと寝ていたいのに目が覚めてしまうのが、「早期覚醒」。そして、十分寝ているはずなのに熟睡した感じを持てないのが「熟眠不全」です。
睡眠は、睡眠時間の問題だけでなく、気持ちよくぐっすり眠れたと感じられることが必要です。
■不眠による悪影響
不眠が長く続くと、次のような心身の症状が出ます。
・疲労感、不快感
・注意力、集中力、記憶力の低下
・社会的、職業的機能低下、または学業低下がみられる
・気分がすぐれない、イライラする
・日中の眠気
・やる気、気力、自発性の減退
・仕事のミスや運転中の事故のおこしやすい
・睡眠不足による緊張、頭痛、胃消化器症状がみられる
・睡眠についての心配、悩みをもつ
こうなってしまえば、それがまた大きなストレスになるでしょう。
「ストレスがたまって眠れない」。確かにそうなのですが、その一言の簡単な説明で終わってしまっては、不眠は解決しません。なぜストレスが不眠につながるのか。そのメカニズムを知ることで、不眠問題を解決していきましょう。
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