長大な主翼を持つ日本国産の長距離巡航ミサイル開発計画「新地対艦・地対地精密誘導弾」
12月22日、令和6年度防衛予算案の概要が発表されました。その中で長距離巡航ミサイルである「新地対艦・地対地精密誘導弾」の開発予算323億円が計上されています。
そして「新地対艦・地対地精密誘導弾」の新しいイメージ図が公開されました。なお新しいイメージ図は財務省の資料の方に載っており、防衛省の資料には載っていませんでした。
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以前の大まかなイメージ図でも判明していましたが、「新地対艦・地対地精密誘導弾」は特徴としてかなり長い主翼を持っています。他国の亜音速巡航ミサイルと比べても他に近いものが見当たらないほど長い主翼です。
比較:「島嶼防衛用新対艦誘導弾」と「新地対艦・地対地精密誘導弾」
以前の長距離巡航ミサイル開発計画の「島嶼防衛用新対艦誘導弾」のイメージ図と比べて見ても、「新地対艦・地対地精密誘導弾」の主翼の長さは際立ちます。2倍くらい長くなっているでしょうか、この長い主翼の折り畳み方はどうなるのか、現時点では構造が分かりません。
なお「島嶼防衛用新対艦誘導弾」の構想では対艦攻撃の最終段階で近接防御兵器の機関砲を回避するために機体をバレルロール(螺旋の軌道)させながら突入させていきます。「新地対艦・地対地精密誘導弾」の構想にもこの機動性が引き継がれていくのでしょうか。