豆類を食べて元気を維持!豆類の力を借りて免疫アップと健康管理(その3)
豆類の栄養について、その1.2で書かせて頂きましたが今回は免疫についてです。これを知れば、食事に豆類を取り入れる理由がわかります。少し長いですが、介護食に繋がる大切なことなので書かせて頂きますね。
日本は介護(要支援)認定者数が、年々増加しています。介護(要支援)となる原因の骨折・転倒、高齢による衰弱が上位に上がっています。 要介護となる原因のほぼ8割がフレイルに関係しています。
フレイルとは、介護状態と健康状態の中間の段階を指します。
サルコペニア(筋肉の減少)、ロコモティブシンドローム(運動機能の低下)など身体的要因、軽度の認知症やうつ症状などの精神的・心理的要因、経済的困窮など社会的要因が連鎖していくことで自立度が低下することです。
フレイルは、対策をとれば健康な状態に戻ることができます。ただし、フレイルになってから、元に戻すのは時間や労力がかかり高齢者にとって負担になります。
高齢者はもちろん、他の世代も健康を意識し、予防対策を習慣化していくことが大切です。 フレイル予防には3つのポイントがあります。
1.栄養:食事内容の改善
2.身体活動:ウォーキング、ストレッチなど
3.社会参加:趣味、ボランティア、就労など
ここでは、食事の見直しに注目です。フレイル予防において、近年たんぱく質のとり方が重要ということがわかってきました。
健康長寿地域である京都府京丹後市を研究する京都府立医科大学大学院医学研究科教授の内藤裕二先生も、講演などで植物性たんぱく質の重要性を伝えています。
「肉を食べると長生き」といわれた時期もありましたが、近年は「肉ではなく豆類や魚をたんぱく源として食べている」方が良いと言われています。
実際に2024年9月に発表されたフジッコと京都府立医科大学の共同研究においても、豆類がフレイルリスクを低下させることがわかりました。フレイル予防において、近年たんぱく質のとり方が重要ということがわかってきました。
「肉を食べると長生き」といわれた時期がありましたが、近年は「肉ではなく豆類や魚をたんぱく源として食べている」方が良いと言われています。
フレイル予防において、たんぱく源を何からとるかがポイントです。
豆類の摂取が増えるとフレイルリスクが低下する理由は、豆類に含まれる植物性たんぱく質と食物繊維の量がポイントです。
豆類には、全般的に食物繊維が豊富に含まれています。豆といえば、大豆製品が主に食べられていますが、和菓子などに使われるあずきやいんげん豆にも豊富に含まれています。
腸の中には腸内細菌が多く存在するとされています。 その中で人間の健康に良い働きする菌もいれば、悪い働きする菌がいます。腸内細菌の働きの良い悪いは菌の種類が多いほど、腸内環境が良いこともわかってきました。 さらに、善玉菌は高発酵性食物繊維を好んで食べて発酵することがわかっています。高発酵性食物繊維は、豆類、穀類、野菜、根菜、海藻類などに多く含まれ、中でも良質なたんぱく質を含む豆類は、腸活のエースとして注目されています。
善玉菌は高発酵食物繊維を食べると発酵し物質を産生します。その腸内細菌の産生物質は、善玉菌がすみやすい環境をつくり、腸内環境を整えます。腸内環境がよい状態に保たれていないと腸の免疫機能が低下し、感染症などの病気にかかりやすくなります。免疫システムを担っているのは様々な免疫細胞ですが、腸は全身の免疫細胞の約7割が集まる免疫のカギとなる臓器です。
豆類は高発酵食物繊維を豊富に含む食品です。
豆類は和食、洋食、サラダ、中華やスイーツなど幅広く使うことができます。豆腐や納豆だけでなく、煮豆や和豆スイーツなど手軽に食べられる豆類製品も充実しています。蒸し豆や煮豆は封を開けるだけで簡単に食べられます。私はひじきの煮物に大豆の蒸し豆を入れます。ミックスビーンズを胡麻ドレッシングであえただけの豆サラダも簡単で、意外と介護メンズに好評です。豆はクセがないのでどんな料理にも合いますよ。カレーやシチューなどの煮込み料理にも向いています。
これから寒さ厳しくなる季節、豆類の力を借りて免疫アップと健康管理をしてみませんか?
※嚙む力、飲み込む力には個人差があります。不安がある方は意思、看護師、管理栄養士にご相談くださいね。
フジッコ株式会社様に「丹波大納言あずき」「丹波黒黒豆」を提供いただきました。ありがとうございます。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。