在日米軍の感染者数は2123人 全体の約4%
日本各地の在日米軍で感染が急増している。オミクロン株の感染が拡大する中、在日米軍全体の新型コロナウイルスの感染者数は1月7日時点で2123人に上っている。在日米軍約5万4000人の約4%が感染している計算になる。基地別では米海兵隊岩国航空基地が501人と最も多く、次いで沖縄の米海兵隊キャンプハンセンの278人、米海軍横須賀基地の245人、米空軍三沢基地の171人などとなっている。
米軍の準機関紙、星条旗新聞によると、基地に新たに配属になったり、クリスマス休暇から戻ってきたりする基地関係者から感染が拡大してきたという。
米海兵隊岩国航空基地司令のランス・ルイス大佐は昨年暮れ、感染拡大を目の当たりにし、「新型コロナウイルスはホリデーギフト(休暇の贈り物)」との認識を示すメールを基地コミュニティー関係者に送ったと星条旗新聞は12月29日に報じた。
対策として、感染が特に目立つ海兵隊では、米国本土から日本に赴任してきた隊員たちの感染が分かった昨年12月中旬に旅行前検査や移動制限、マスクの着用義務化などのルールを強化した。しかし、感染は思うようにコントロールされていない。
1月4日付の星条旗新聞の記事では、米海兵隊岩国航空基地で勤務する隊員の妻がオミクロン株を単なる風邪のように楽観的にとらえているコメントが紹介されている。現在の在日米軍関係者の雰囲気を醸し出しているのかもしれない。
在日米軍は2020年12月下旬、日本国民より断然早くワクチン接種を開始した。このため、気の緩みが出ている可能性もある。
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