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旨味とコクを兼ね備えた豚骨スープにこだわりの自家製麺。そして決め手は全国に知れ渡る特製の辛味ダレ。

ラーログ/福岡グルメレポートインスタグラマー/グルメライター

特製辛味ダレを受継ぐお店

博多ラーメンの代表的なもので、〈特製辛味ダレ〉といえば「一蘭」。日本全国、いや海外にも多くの店舗を展開し、世界的有名なラーメン店です。この創業には諸説あり、小郡を発祥とする説や、那の川1号店がスタートだという説。その中で、他にもいくつかこの味を受継ぐお店が存在します。「麵屋 我ガ」であり「とんこつラーメン暖暮」であり。そしてこの「らーめん屋 鳳凛」も受継ぐひとつです。この鳳凛は、一蘭の創業者が共に立ち上げたお店でもあるようです。

福岡市東区にある「原田店」。箱崎公園の通りを挟んで向かい側、イースペース福岡本店の敷地内にあるお店。他にもたくさんの飲食店やスポーツジムも立ち並び、広い駐車場もあります。店内はカウンター席とテーブル席があり、広々として白木の綺麗な造りです。

鳳凛は長い歴史も持ち、以前は春吉や今泉の繁華街をはじめとしていくつか店舗を展開していましたが、4~5年前に続々と閉店。その後、2020年春に、この「原田店」と博多区榎田の「榎田店」がオープンしました。
この2店舗は、博多や中州にある〈築地すし鮮〉を運営する会社が展開しており、2022年には「小郡系伝承 らーめん 一刻や 志免店」もオープンしており、小郡系といわれるラーメンを継承しているようにも思えます。

ラーメン

純豚骨で骨の旨味まで引き出しているというスープは、コク深くまろやか。豚骨の臭みはなく、豚骨の風味と控えめなカエシの味わいは奥深い。その旨味の中に和風のテイストの出汁感も感じ、後味までスッキリしています。トッピングのチャーシューと、鮮やかな青ネギも受継がれるものですね。

そして真ん中に浮かぶ〈特製辛味ダレ〉。このタレこそ一蘭の創業者が日本で初めて考案したとされ、その継承の「鳳凛」でも味の決め手はこれです。もちろん特徴的なタレではあるのですが、唐辛子をベースとして辛味と旨味を兼ね備えた特製辛味ダレは、スープに溶け出すと味が変化しながらコク深さが増していきます。そこにピリッとした辛さの刺激がまた美味しい。

スープとの相性はもちろんバッチリな自家製麵。極細麺で仕上げられ、コシもしっかりしながら味わいも良し。このまろやかな純豚骨に加わる特製辛味ダレ、そしてコシのある極細麺は、全国に知れ渡るあの味わい。

脂感ほどよく、さっぱりとしたチャーシュー。スープの味に絡みながら、良き食感も楽しめます。

半チャーハン

ラーメンと一緒にいただきたいのがチャーハン。セットでいただくなら半チャーハンで丁度良いサイズ。

濃すぎない味付けで優しい味わいです。しっとりと仕上がり、具材もシンプルながら、ラーメンとの味もバランスよくいただけます。

日本全国のみならず、世界へと広がる味のルーツともいえるお店のひとつ。福岡でしか味わえないお店ではありますが、一蘭の創業から袂を分かつ一杯。ルーツは同じであれ、独自の歩みを持つ味わいは、またひと味違う楽しみがあります。

壁面に大きく描かれた店名。博多ラーメンの歴史を持つお店はここにもまたひとつ。福岡を訪れたなら、全国で有名なお店の裏側で、このようにルーツを持つお店が存在するのも博多ラーメンの奥深さ。それを味わうのも、福岡のラーメンを食べ歩く楽しみでもあります。

らーめん屋 鳳凛 原田店

住所:福岡県福岡市東区原田3丁目6−22
営業時間:11時00分~23時00分
定休日:無休
駐車場:有
公式HP:cpro-group.com/horin/

インスタグラマー/グルメライター

福岡のラーメンインスタグラマー&グルメブロガー/KBCテレビ「高校生のじかん」出演中/一日一麺をモットーに年間400杯以上のラーメンを食すラーメンマニア/日々孤独に麺活を続ける〈博多のススリスト〉/【 name:Hiroyuki Kikai】/ 福岡の美味しいラーメンを全国に広めたいという思いと、あなたの行きたいお店を見つけるお手伝い。ラーメン以外も、食の宝庫と呼ばれる福岡グルメもご紹介。美味しいメニューをお届けします。ぜひあなたのお店選びのご参考に。instagramもラーログで検索してみてね!

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