涼みどころは猛暑の熱中症対策に効果あり!東京タワーも指定されたクーリングシェルターを活用しよう
本稿を執筆している7月7日は、29都県で熱中症警戒アラートが発表されました。
なかでも静岡市では、全国で今年はじめてとなる40度まで上昇し、観測史上1位の記録を更新。そんな猛暑のなかでの外出中における熱中症対策に有効な施設を、無料で利用できるのをご存じでしょうか?
東京都のクール戦略には「クーリングシェルター・TOKYO クールシェアスポット・東京ドリンクステーション」があり、猛暑をしのげる涼しい空間や冷たい水も提供されています。
東京都のクーリングシェルターは約700個所以上!東京タワーではいつでも涼める
クーリングシェルターとは「熱中症特別警戒アラート」が、環境省から発表された際に、暑さをしのぐために開放される冷房設備が整った施設のことで、東京都内では約700個所以上設置されています。
指定避難所ほど数は多くありませんが、区民館や図書館などがクーリングシェルターとして利用できます。
ただし、クーリングシェルターは「熱中症特別警戒アラート」が発表された際に利用できる施設であるため「熱中症警戒アラート」では開放されません。
ところが、7月1日からは東京タワーもクーリングシェルターに指定され、熱中症特別警戒アラートに関係なく常に約100人が涼むことができます。
TOKYO クールシェアスポットはいつでも涼める!
TOKYO クールシェアスポットは、2023年(令和5年)から提供された、いつでも利用できる「涼みどころ」です!
先のクーリングシェルターはエアコンの効いた屋内ですが「熱中症特別警戒アラート」の発表が条件となります。
TOKYO クールシェアスポットは屋外も含んだ施設であり「クールシェア」の名前のとおり、家庭内でのHTT《電力を(H)へらす・(T)つくる・(T)ためる》を目的とし、涼をシェアするなど1人あたりのエアコン使用を見直す取り組みです。
先のクーリングシェルターと重複する個所もあるため、エアコンの効いた屋内で涼むことが可能です。
また、三宅島や八丈島の公共施設もクールシェアスポットに指定。屋外では江東区の猿江恩賜公園や港区のシンボルプロムナード公園が、クールシェアスポットに指定されています。
これらの施設では、外出中に「とにかく涼しいところへ」と、駆け込むことが可能です。
Tokyowater Drinking Station(東京ドリンクステーション)
Tokyowater Drinking Station(東京ドリンクステーション)通称:DSは、公共施設や都営線等、街中で冷たい東京水を気軽に給水できる場所です。これもアラートなどの条件に関係なく、いつでも誰でも利用できる給水スポットです。
上記のDSは東京国際フォーラムのドリンクステーションで、ボトルディスペンサー型。ペットボトルや水筒などを置いて、東京の水道水を無料で利用できます。
ボトルディスペンサー型や以下のような飲み口型を含めると、都内に約900個所も設置されています。
東京都民の方は既にご存じだと思いますが、地方から東京へ旅行や出張で訪れるなら、東京ドリンクステーションを知っておくと便利ですよ。
全国の自治体でクーリングシェルターやクールオアシスを提供
クーリングシェルターは「熱中症特別警戒アラート」が発表された際には、各自治体は施設を開放するように定められています。
しかしながら運用基準は各自治体によって異なり、先の「TOKYO クールシェアスポット」のように、熱中症特別警戒アラートの発表に関係なく、いつでも利用できる施設を提供する自治体も存在します。
また、名称もクーリングシェルターではなく、独自のネーミングを採用しているのも特徴です。
神戸市ひんやりアクションを展開中!
兵庫県神戸市では「KOBEクールオアシス始めました !」と題して、神戸市ひんやりアクションを展開しています。
KOBEクールオアシスは公共施設だけでなく、薬局・コンビニエンスストア・ショッピングモールなど、市内500店舗以上を涼み処として提供します。
- 期間は6月1日から9月30日まで
- 熱中症警戒アラートに関係なく利用可能
- 外出時に暑さをしのげる一時的な休息所
- 15分程度を目安として利用可能
- ポスター、ステッカーの掲出されている店舗が目印
- 市役所・薬局・スーパー・コンビニなど市内約500店舗と連携
15分程度を目安にするなど時間的な制限はありますが、熱中症アラートなど条件なしに「外出中にちょっと涼もう!」と、気軽に利用できるのが魅力です。
電気代が高騰するなかで、エアコンの使用を控える家庭も多くあります。
自治体の中には、クーリングシェルターとしての施設の開放には「熱中症特別警戒アラート」の発表が条件のところも多いです。しかし、図書館や市役所のロビーなどは、開館時間内であれば常識内での利用が可能です。
どうしてもエアコン利用が気になる方は、公共施設やクールオアシスなどを利用して昼間のエアコン代を節約し夜の利用に充てれば、身体や家計の負担を減らせるのではないでしょうか。