「鹿島対セビージャ」でMOMに輝いた安部裕葵がU−20チームに選ばれない不思議
先日、鹿島がセビージャと対戦した親善試合を観戦に出かけた。
鹿島とスペインリーグ勢の対戦で思い出すのが、昨年12月のクラブW杯だ。決勝でレアル・マドリーと対戦し、90分の戦いでは2−2。番狂わせ寸前まで欧州チャンピオンを追い込んだ一戦だ。
個人の技量で大きく上回る相手に、どんな手法で対抗するか。セビージャも、レアル・マドリーと同じ路線を行く技術系のチームだ。スケールではマドリーに劣るが、好チーム度では上回る。昨年末のクラブW杯で、好チームぶりを発揮した鹿島とセビージャとの一戦は(レベルの差こそあれ)、まさに好チーム系同士の好カードと言ってよかった。
結果は2−0で鹿島。はなし半分に聞くべき親善試合の結果ながら、両者のレベル差を考えれば、鹿島の試合巧者ぶりは褒められていい。圧倒的なボール支配を許しながらもパニックに陥らない。焦らず冷静な対応ができるところに、他のJクラブとの差を感じた。
GK曽ヶ端が大当たりしたことも確かだった。そのマンオブザマッチ級の活躍がなければ、結果は違うものになっていた。また、後半17分に交替で出場し、結果に直結する2ゴールをマークした鈴木優磨も有力候補だった。
しかし、実際に選ばれた選手は、曽ヶ端でも鈴木でもなかった。安部裕葵(ひろき)。意外と言えば意外だが、彼は少なくともアタッカー陣の中で、この日一番のビッグプレイを発揮していた。
今春、瀬戸内高校(広島)から加入した高卒ルーキーだ。と言えば、当メルマガの読者ならご記憶に新しいと思う。
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