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日本代表のマックス値を上げる一手。内田篤人を守備的MFに

杉山茂樹スポーツライター
(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

本田圭佑の移籍先はどこなのか。長友佑都はインテルに残留できるのか。柴崎岳はテネリフェからスペイン1部のクラブへ移籍できるのか等々、この時期、欧州組の先行きに注目が集まっている。どのレベルに落ち着くか。それなりの場所で出場機会を得られるか否かは、日本代表に直接、影響する話。気になる話ではあるが、それを言うなら、もっと気にせずにいられないのが、内田篤人の回復ぶりだ。

日本代表から離れて2年と数か月経過。報道によれば、先日、ブンデスリーガ6部相当のチームと対戦したプレシーズンマッチで、後半45分間、右サイドバックとして出場。2ゴールをマークしたという。100%順調なのか。昨季後半から、徐々に復帰の道筋が見えてきているとはいえ、復帰まで莫大な時間を費やした感は否めない。膝の靱帯はサッカー選手の泣き所。重症であることに間違いはないが、医療の発達で、かつて復帰は絶望的と言われたものは、半年程度で復帰できるまでになっている。内田がどれほど重症だったのか、詳しく知る身ではないが、それなりの人から、もう少し詳しい説明が欲しい気がする。日本代表にとっても、これは痛すぎる話だからだ。

ハリルジャパンでの出場歴は、就任当初に行われた親善試合のわずか2回だ。故障中の身でありながら、チュニジア戦、ウズベキスタン戦(2015年3月末)に出場しているが、2年と数か月、代表から遠ざかっている現状に照らすと、その時、内田を招集し、試合に起用した判断は拙速ではなかったかと、大いなる疑問を抱きたくなる。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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