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【2024年5月発生の台風】台風1号は去年の台風3号と、ほぼ同じ進路シュミレーションになっていた!

栗栖成之防災士×探偵ライター
イラストAC

カロリン諸島で発達中の熱帯低気圧が、5月24日には台風1号になると発表されました。台風になれば「イーウィニャ」と命名されます。

今後どのような進路をとるのか、進路予想図を見ると「なんか見たような気がする・・」と・・そこで、去年の台風データを調べてみました。

すると、2023年6月6日に発生した「台風3号(グチョル)」と、ほぼ同じルートであることが分かりました。

「だからなに?」って言われるかもですが、違う年で発生した台風がほぼ同じ進路をとるのは珍しいとのこと!

どのような状況なのか、ウエザーニュースの公開情報などを使ってご紹介します。

去年の台風3号と今年の台風1号の発生位置を比較

ここでは、去年の台風3号(グチョル)と今年の台風1号(イーウィニャ)の、発生位置を比較してみました。

去年よりも今年の方が西寄りの位置で発生していますが、とても近い位置であることが分かります。

●去年の台風3号(グチョル)の発生位置

出典:ウエザーニュース
出典:ウエザーニュース

●今年の台風1号(イーウィニャ)の発生位置

出典:ウエザーニュース
出典:ウエザーニュース

去年の台風3号の進路予想図と実際の進路

去年の台風3号が発生した際の進路予想図と、実際の進路を見てみましょう。

進路予想図はウエザーニュースから、実際の進路図は気象庁が公開している「台風経路図 令和5年(2023年)」です。

以下の画像は去年の台風3号(グチョル)の、発生当初の進路予想図です。

出典:ウエザーニュース
出典:ウエザーニュース

また、以下は実際に台風3号(グチョル)が通過した進路を、気象庁が公開している「台風経路図 令和5年(2023年)」から掲載しました。

出典:気象庁
出典:気象庁

今年の台風1号の進路予想図

では、今年の台風1号(イーウィニャ)の、現時点での進路予想図を紹介しましょう。

ウエザーニュースが公開している進路予想図を利用していますが、データ自体は「世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果」です。

これを見ると去年の台風3号(グチョル)と、ほぼ同じ進路シミュレーションになっていることがお分かりいただけるでしょう。

出典:ウエザーニュース
出典:ウエザーニュース

台風3号より勢力は弱いけれど油断はできない!

台風の進路は、その年の気圧配置や風系の影響を大きく受けるため、年によって大きく異なります。特に太平洋高気圧の勢力が強いか弱いかで、台風の進路は大きく変わります。

そのため、今回のように違う年で発生した台風が、ほぼ同じ進路をとるのは珍しいといえるでしょう。

去年の台風3号(グチョル)は日本に接近していますが、幸いにも大きな被害はなかったようです。局地的には雨漏り被害などは、あったかも知れませんが・・

そして今年の台風1号(イーウィニャ)は、去年の台風3号(グチョル)よりも現状では勢力が弱い台風です。しかしながら、梅雨前線に与える影響は未知なので油断はできません。

また、我が家も含めて4月16日の「ひょう」による被害で、ダメージを受けた住宅は相当数にのぼります。被害を受けた住宅では、台風による雨の吹き込みや、暴風によってダメージがさらに悪化する可能性があります。

当然ながら、能登半島地震による被災地にも、大きな影響を与える可能性もあるでしょう。今年最初の台風から、大きな被害が起きないことを祈るばかりです!

防災士×探偵ライター

これまで、洪水・土砂災害・地震・津波・高潮など、あらゆるハザードマップを作成。2017年に防災士とひょうご防災リーダーの資格を取得。2014年からWEBライターとして活躍し、現在では経験と資格を活かしてさまざまなメディアに多ジャンルにて記事を投稿中!フリーでの執筆活動をメインにしつつ、探偵として地域の困りごとも解決している。

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