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【その後の鎌倉殿の13人】4代将軍・藤原頼経の結婚ーその御相手の女性とは?

濱田浩一郎歴史家・作家

寛喜2年(1230)12月9日。この日は雨のみならず、雪も降りました。そうした日、鎌倉幕府の4代将軍・藤原頼経(幼名・三寅。13歳)の結婚のことについて「内々の沙汰」がありました。助教の中原師員が「奉行」でしたので、彼は陰陽師(安倍親職と安倍晴賢)2人を呼び出し、日取りのことについて尋ねたのです。2人の陰陽師は「今日か明日が良いだろう」と言上します。

ところが、それに待ったをかけた男がいました。清原季氏は「明日は天狗下食の日じゃ。明日はまずい」と主張したのでした。天狗下食とは、陰陽道において、天狗星の精が下界に下って食を求めることです。よって、その日は、凶日とされました。中原師員は「今日か明日、どちらが良いか。明日については、難癖をつけている輩がいるが」と再度、陰陽師たちに尋ねます。

陰陽師らは「今日・明日どちらも吉日です。しかし、今日の方がより良いでしょう」と回答。また「天狗下食のことは気にしなくて良いです。今においては、吉例と言われていますので」とも付け加えました。よって、将軍嫁取りの儀式は今日(12月9日)に行われることになったのです。4代将軍・頼経の正室となるのは、竹御所28歳。非業の死を遂げた幕府2代将軍・源頼家の娘でした。

歴史家・作家

1983年生まれ、兵庫県相生市出身。皇學館大学文学部卒業、皇學館大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。兵庫県立大学内播磨学研究所研究員、姫路日ノ本短期大学講師、姫路獨協大学講師を歴任。『播磨赤松一族』(KADOKAWA)、『北条義時』『仇討ちはいかに禁止されたか?』(星海社)、『家康クライシスー天下人の危機回避術ー』(ワニブックス)ほか著書多数

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