【動作の回数】一見、整っているように見える収納の落とし穴
種類や大きさを同じにした収納用品を使うとぴったり収めることができます。
しかし、一見整っているように見える収納が、実は使いにくいということがあります。
過去に私がやってしまった失敗例をご紹介いたします。
子どものおもちゃ「レゴブロック」の収納
これは、子どもがまだ小学生だった20年以上前の話です。
レゴブロックが好きでたくさん集めておりました。
レゴはシリーズでセットになっております。各セットをどうやって収納すれば良いかが悩みの種でした。
箱に詰めて棚に収めていた
完成した状態のレゴブロックは広い置き場所が必要なので、持っている全部を組み立てて保管するのは現実的ではありません。
そこで、フタ付きのプラスチックの箱をたくさん用意して、1種類ずつ収める方法にしました。
さらに子どもが自分で手書きしたラベルを貼り中身がわかるようにしました。
当時はこれが最良だと思っていたものでした。
フタ付きの箱を積み重ねると出し入れしにくい
しかし、箱の積み重ねは使いにくいことに気が付いておりませんでした。
使いにくい理由は、取り出すまでの動作の回数が増えるからです。
一番下にあるものを取り出すには「扉を開ける」→「上の箱を移動する」→「目当ての箱を取り出す」→「フタを開ける」という動作が必要です。
取り出すまでの動作の回数が増えれば増えるほどめんどうくさくなってしまいます。
さらに取り出すまでの回数=戻す時の動作の回数です。回数が多いほど出し入れのハードルが高くなります。
当時の私は「綺麗にしまう」「少ない空間にたくさんしまう」ことばかり考えて、ここに気が付くことができませんでした。
出し入れが面倒だと使わなくなる
その後、どうなったかというと、出し入れが面倒になった子どもはレゴであまり遊ばなくなってしまいました。
中学生高校生と成長し、レゴはそのまましまい込まれた状態でその後10年以上塩漬けのようになってしまったのです。
その後、整理収納をしっかり学んで、ようやく相応しくなかった収め方にきづいたのです。
積み重ねしないで、棚を増やしたり引き出しを利用する
取り出しやすくするには動作の回数を減らすことが重要です。
方法としては箱収納なら棚を増やす、あるいは箱収納から引き出し収納に変更するなどがあります。
さらに中身が見えない収納用品を使うなら、どれに何が収まっているかわかるようにラベルを貼っておくのもおすすめです。
所有の目的に合わせて、出し入れの回数を考慮した収納方法を選ぶ
今回の話はもうずいぶん昔のことで、現在子どもは成人しております。
レゴは「思い出の品」として、残しておきたいものだけをを選び、新品のダンボールを用意してそこに詰めて保管しております。
物には「所有する目的」があります。なんのためにそれを持っているのか?
「しょっちゅう使う物なのか」「たまに使う物なのか」「思い出の品として取っておきたい物なのか」
目的に合った持ち方、収納方法を選びます。
よく使う物は出す時の動作の回数が少ないほうが日々の暮らしがラクです。出すのがラクということは元に戻すのもラク。
一方で、そんなにしょっちゅう使わない物であれば、そこまで動作の回数を気にする必要はありません。物に合わせて収納の仕方を使い分けて、整った状態を維持しやすくします。