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2018年パラスポーツ振り返り~平昌パラリンピック日本勢の活躍、ウィルチェアーラグビー世界一etc.

瀬長あすか障がい者スポーツライター/健康系編集ライター
全5種目で表彰台に上ったアルペンスキー村岡桃佳(写真:田村翔/アフロスポーツ)

2018年のパラスポーツ界は、明るいニュースが続いた。

日本代表選手団が10個のメダル(金3、銀4、銅3)を獲得した平昌パラリンピックに始まり、ウィルチェアーラグビー日本代表が世界選手権で初優勝、アジアパラ競技大会では車いすテニスの国枝慎吾と上地結衣が優勝して東京パラリンピック内定をつかんだ。

~2018年パラスポーツニュース振り返り~

◆1月

パラリンピックの夏冬金メダリスト土田和歌子が陸上競技・車いすマラソンからトライアスロンへの転向を表明。

◆3月

平昌パラリンピックで日本代表選手団が10個のメダル!

アルペンスキー村岡桃佳が全5種目で表彰台に上り、冬季大会における日本選手最多の1大会5個のメダルを記録。競技初日に話した「わたしに始まり、わたしに終わる」を有言実行。

村岡桃佳 冬季パラ日本史上最年少 金メダリストの強さ。スキーが楽しいから勝てる/平昌パラリンピック

アルペンスキー森井大輝が滑降で銀メダルを獲得し、パラリンピック4大会連続メダリストに。悲願の金メダルは2022年北京大会へ持ち越された。

アルペンスキー座位、森井大輝が滑降で銀メダル「残り4種目できれいな色のメダルを」/平昌パラリンピック

クロスカントリースキー・クラシカルのミドルで38歳の新田佳浩が8年ぶりの金メダル、スプリントで銀メダル! 

新田佳浩、逆転で奪取した8年ぶりの金メダル・クロスカントリースキー/平昌パラリンピック

スノーボードの成田緑夢がスノーボードクロスで銅メダル、バンクドスラロームで金メダルを獲得した。世界のトップ選手らと熾烈な戦いを繰り広げ、大会を盛り上げた成田は3月にスノーボードから引退。陸上競技で東京パラリンピックを目指す。

スノボ成田緑夢 挑戦の心を貫いた「完璧なメダル」/平昌パラリンピック

◆6月

国枝慎吾が世界1位にカムバック!

日本が誇るプロ車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾が、1月の全豪に続き、6月に全仏を制して、約2年ぶりに世界ランキング1位に返り咲いた。

◆6月

パラスポーツ専用体育館「日本財団パラアリーナ」がオープン。高い稼働率を誇り、8月に世界一に輝いたウィルチェアーラグビー、同じく8月に世界選手権で好成績を残したボッチャ、9月に大堂秀樹が銅メダルを獲得したパワーリフティングらの練習場所として貢献した。

◆8月

ウィルチェアーラグビー世界選手権(オーストラリア・シドニー)で日本代表チームが世界一に!

リオパラリンピックで銅メダルを獲得した世界ランキング4位の日本がリオパラリンピック金メダルのオーストラリアとの死闘を制して初優勝。

大会MVPを獲得した池崎大輔は「東京の前に一番高いところからの景色を見ておきたかった」と笑顔で語った。

ウィルチェアーラグビー日本が初の世界一 快挙支えた外国人HCのマネジメント力

◆9月

「北九州 2018 ワールド パラパワーリフティング アジア・オセアニア オープン選手権大会」が開催され、ロドンパラリンピック6位などの実績を誇る大堂秀樹が男子88kg級で悲願の銅メダル。日本チーム唯一のメダル獲得に男泣きを見せた。

パラパワーリフティングアジア選手権、初の日本開催で大堂が銅メダル

◆10月

東京2020パラリンピック競技大会のスケジュール決定!

2020年8月25日から12日間にわたって開催される東京2020パラリンピック競技大会のスケジュールが発表された。

競技初日の26日はウィルチェアーラグビーが始まり、その決勝は大会の中盤に配置された。大会の後半には、初お目見えのテコンドーとバドミントンがスタート。オリンピックから続く熱戦のフィナーレは、これまでと同様に男女のマラソンが実施される。最終日も日本勢のメダル獲得が期待できそうだ。

◆10月

アジアパラで日本勢が躍動!

東京パラリンピック前の最後の総合国際大会であるインドネシア2018アジアパラ競技大会。水泳の鈴木孝幸が5個の金メダルに輝くなど、日本は金45個を含む合計198個のメダルを獲得し、東京への弾みをつけた。

また車いすテニスは男子・国枝慎吾、女子・上地結衣が優勝し、東京パラリンピック内定を決めた。

陸上競技&車いすフェンシング&射撃の“期待の星” アジアパラで掴んだ手ごたえ

◆12月

「IWAS 車いすフェンシングワールドカップ 京都大会」がグランドプリンスホテル京都のプリンスホールで開催された。日本開催が選手を後押しし、日本のエース櫻井杏理がフルーレ(女子B)銅メダルに輝いた。

車いすフェンシングワールドカップ京都大会、櫻井杏理が日本勢唯一の銅メダル

2019年はいよいよ“プレ・東京パラリンピックイヤー。パラリンピック花形の陸上競技&水泳の世界選手権や、ラグビーワールドカップと同時に開催の「ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ2019」などビッグイベントが目白押しだ。さて、どんな一年が待っているのだろうか。

障がい者スポーツライター/健康系編集ライター

1980年、東京都江東区生まれ。大学時代に毎日新聞で記事を書き、記者活動を開始。2003年に見たブラインドサッカーに魅了され、2004年のアテネパラリンピックから本格的に障がい者スポーツ取材をスタート。以後、パラリンピックや世界選手権、国内のリーグ戦などに継続的に足を運び、そのスポーツとしての魅力を発信している。一方で、健康関連情報のエディター&ライターとして、フィットネスクラブの会報誌、健康雑誌などに携わる活動も。現場主義をモットーに、国内外の現場を駆け回っている。

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