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パラリンピック・パリ大会の競技プログラム決定。日本チームのメダル数への影響は?

瀬長あすか障がい者スポーツライター/健康系編集ライター
東京パラリンピック閉会式で次回開催都市のパリが紹介された(写真:ロイター/アフロ)

IPC(国際パラリンピック委員会)は19日、2024年に行われるパリパラリンピックで、22競技合わせて「549」のメダル種目を実施すると発表した。参加アスリートは4400人に上る見込みで、539種目だった東京パラリンピックより10種目増加。そのうち女子の種目は、東京大会より8種目多い235種目となる。

ボッチャやバドミントンのメダル数が増加

IPCはかねてより、女子と重度障がいのアスリートを増やす方針を掲げており、東京大会では男女混合で争ったボッチャの個人戦を男女に分けた。また、視覚障がい者による柔道はこれまで全盲から弱視まで障がいの程度が違う選手が一緒に戦っていたが、パリ大会では2つのクラスでそれぞれのメダルを争うことになる。

また、東京大会から採用されたバドミントンテコンドーなどで実施種目が増える。

日本がメダルを獲得した種目への影響は?

東京パラリンピックで13個の金メダルを獲った日本代表選手団にも影響がありそうだ。

陸上競技の佐藤友祈(T52/車いす)は1500mと400mで2冠を達成したが、パリ大会では1500mがなくなる。種目が減った佐藤は、大矢勇気が銀メダルを獲得した100mに参戦するか。

同じ陸上競技では永田務が銅メダルを獲得した男子マラソン(T46/上肢障がい)が除外された。

柔道は瀬戸勇次郎が銅メダルを獲った体重別の階級が減るため、今後、有力選手の階級変更もあるかもしれない。

一方、競技人口の少ない種目の中で、日本選手最年少メダリストとなった水泳の山田美幸が出場した女子100m、50m背泳ぎ(S2/運動機能障がい)、東京大会の最終日に道下美里が金メダルを獲得した女子マラソン(T12/視覚障がい)などは、パリ大会でも変わらず実施される。

団体競技で特筆すべきは、車いすバスケットボール。種目数は変わらないが、日本代表が銀メダルを獲得した男子の出場枠が12ヵ国から8ヵ国になることが発表された。男子日本代表は直近の2019アジアオセアニアチャンピオンシップスで4位だったが、同地域で1位にならなければパリ大会への出場すら難しくなる。

障がい者スポーツライター/健康系編集ライター

1980年、東京都江東区生まれ。大学時代に毎日新聞で記事を書き、記者活動を開始。2003年に見たブラインドサッカーに魅了され、2004年のアテネパラリンピックから本格的に障がい者スポーツ取材をスタート。以後、パラリンピックや世界選手権、国内のリーグ戦などに継続的に足を運び、そのスポーツとしての魅力を発信している。一方で、健康関連情報のエディター&ライターとして、フィットネスクラブの会報誌、健康雑誌などに携わる活動も。現場主義をモットーに、国内外の現場を駆け回っている。

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