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1回すすぎは実は損!洗濯のプロはやらない【もったいない洗濯 5選】

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島利恵です。洗濯物を入れてスタートボタンを押すだけ、と簡単に思われがちな洗濯ですが、実は入れ方や設定次第で洗い上がりが大きく変わります。”なんとなく”洗濯していると、「洗えていない」という事態に陥り、せっかくの時間・コストが無駄になってしまいます。洗濯コストを無駄にしないため、毎日の洗濯方法を見直してみましょう!

損1.丸まったまま洗濯機に入れる

丸まったままの靴下・洋服はしっかり洗えません。洗濯物は、落としたい汚れが洗える状態で洗濯機に入れましょう。

汗・臭いがある服は裏返す

臭いの原因である汗・皮脂は、服の内側に蓄積します。臭う服、汗をかいた服、靴下などは、裏返して洗濯機に入れるのが◎

重いもの→大きいもの→軽いもの順で入れる

洗濯槽底にあるパルセーター付近は汚れが良く落ちますが、水流も強いため、丈夫で重さのあるものから洗濯機に入れましょう。

洗濯機に入れる順は「洗濯機に入れる順が変わると汚れ落ちが変わる!正しい順番3ステップ」もご覧ください。

損2.洗濯物を詰め込んで1回で済ます

詰め込みすぎは、洗濯を"無"にしてしまいます。
「汚れが残る」「シワになる」「衣類が傷む」など、いいことが一つもありません。

蓋が閉まる量がMAXではない

縦型洗濯機の水は洗濯槽のステンレス部分までしか溜まらず、それ以上洗濯物を入れると十分に洗えません。
ドラム式は、少ない水量で叩き洗いするため、衣類が多いと汚れが残り、黒ずみや臭いの原因になります。

■洗濯物の最大量

【縦型】洗濯槽の8割まで(ステンレス槽が見える程度)

【ドラム式】ドラムの5~7割まで

損3.すすぎ1回で時短・節水

洗濯物に残る汚染水が黒ずみ・臭いの元に
洗濯物に残る汚染水が黒ずみ・臭いの元に

洗濯は「洗う」「濯ぐ」という字からなります。すすぎは洗いと同じくらい大切な工程なので、回数を減らすのはお勧めしません!

洗濯槽の中で服は、汚れが溶け出た汚染水に浸かっています。しっかりすすぐことで、服に残る汚れ・臭い・洗剤成分を減らせます。

すすぎは必ず2回以上

汚れが酷い時は「注水すすぎ」を選びましょう
汚れが酷い時は「注水すすぎ」を選びましょう

1回すすぎで時短・節水が出来ても、洋服に汚れが残り、蓄積汚れで黒ずんだり臭ったりするようになると、不衛生ですし、洋服の寿命も短くなってしまいます。

損4.臭いを柔軟剤でカバー

柔軟剤で臭いの原因である汚れは落とせません
柔軟剤で臭いの原因である汚れは落とせません

洋服が臭う時、柔軟剤を増やすのは絶対にやめましょう!雑菌を増やし、黒ずみ・生乾き臭を招くだけでなく、強すぎる香りは他の方にとって香害にもなります。

柔軟剤は仕上げ剤で繊維をコーティングします。柔軟剤を使う場合は、必ずすすぎ2回以上で、汚れを落としてから使用しましょう。

臭いが気になるときはすすぎを増やす

臭いも目に見えない汚れです
臭いも目に見えない汚れです

臭いには必ず原因となる汚れがあります。衣類の汚れを落とすのは洗剤の働きです。臭いが気になるときは洗濯槽の黒カビを掃除し、すすぎを増やしましょう。

服の臭いの落とし方は、「スメハラを予防する洗濯の5ステップ」もご覧ください。

損5.洗濯機を掃除していない

カビが生えやすい洗濯槽裏の汚れは、目で確認できません。
もし「カビだらけのバケツで服を洗って」と言われたら、バケツを掃除してから使うと思います。黒カビだらけの洗濯槽では、服を清潔に洗えません。

逆に、洗濯槽裏の汚れ・雑菌・カビが服に付着し、洗ったのに不衛生になってしまうことも。

洗濯槽掃除を月1度のルーティーンに

洋服が臭う・黒ずむ原因も、洗濯槽の汚れが原因かもしれません。洗濯槽の黒カビをしっかり落としましょう!
掃除の前に「洗濯槽裏だけじゃない!洗濯機で黒カビが生えやすい【3つの場所】」もご覧ください。

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洗濯研究家

2004年に武庫川女子大学文学部を卒業し、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置さ洗剤の着想を得て帰国。株式会社Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド"Rinenna"を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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