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すすぎ1回で大丈夫?臭いや黒ずみを防ぐ!洗剤を変える前に試したい『すすぎ2回』の効果とは

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島利恵です。最近は「すすぎ1回OK」の洗剤が増え、時短や節水のために、すすぎ1回で洗濯を済ませる方も多いのではないでしょうか。2020年の「洗濯実態調査」によると、すすぎ1回で洗濯をする方が約43%にものぼるというデータもあります。【出典:日本石鹸洗剤工業会「洗濯調査2020」】

でも実はすすぎ不足が、臭い・黒ずみ・蓄積汚れの原因になっているかもしれません。洗濯に悩みや不満を抱えている方は、洗剤や柔軟剤を変える前にまず、すすぎを見直してみませんか?

なぜ「すすぎ2回以上」が必要なのか?

洗濯には「洗い」「すすぎ」「脱水」の工程があります。
「洗い」で、衣類についた汚れを洗剤の力で浮かせ、洗濯槽の水の中に溶かし出します。この浮かせた汚れを薄め、洗い流すのが「すすぎ」です。

雑巾をすすぐ時、バケツの水を何度か入れ替えることで綺麗になるように、すすぎの回数を増やすことで衣類が清潔に洗い上がります。

【すすぎ不足によるトラブル1】洗濯物の臭い残り

すすぎが不十分だと、洗濯後の衣類やタオルに独特の臭いが残ることがあります。この臭いの原因は、衣類に残った皮脂や雑菌、洗剤の成分です。すすぎ2回以上でしっかり洗剤と汚れを落とすと、より爽やかに仕上がります。

【すすぎ不足によるトラブル2】蓄積汚れ

すすぎ1回の洗濯を繰り返すと、衣類の繊維に汚れや洗剤が蓄積してしまうことも。これが繊維を痛め、衣類の色褪せや傷みの原因になります。長く愛用したい衣類やタオルこそ、すすぎ2回以上で丁寧に汚れを落としてあげましょう。

【すすぎ不足によるトラブル3】肌トラブルのリスク

洗剤成分が衣類に残ると、肌の敏感な方や小さなお子様の肌に刺激を与える可能性が。すすぎが足りないと、肌荒れやかゆみを引き起こすリスクも高まります。

すすぎを2回に増やすだけで解決!洗濯の3つの悩み

すすぎを2回以上に設定するだけで洗い上がりは格段に変わります。ニオイや汚れ落ちに悩んでいる方は、洗剤を変える前に、すすぎ2回、汚れが気になるものは3回に設定してみてください!

  1. 臭いが消える
    臭いや雑菌が残りにくくなり、洗濯物がさらに清潔でさわやかに仕上がります。
  2. 肌にやさしい洗い上がり
    洗剤がしっかりとすすがれるので、洗濯物が肌に優しく仕上がります。特に敏感肌の方や子どもの衣類には安心です。
  3. 繊維のダメージ軽減
    洗剤成分が衣類に残りにくくなるため、繊維が痛みにくくなり、衣類が長持ちします。

洗濯槽も清潔に保とう

せっかく洗濯物を清潔に洗っても、洗濯槽自体が汚れていると効果が半減してしまいます。洗濯槽に汚れやカビが蓄積すると、洗濯物にその汚れが付着し、臭いの原因にもなります。洗濯槽クリーナーで定期的に洗濯機を清潔に保つことも、すすぎ回数を増やすのと同じくらい重要です。

すすぎ1回は確かに時短になりますが、洗濯の目的は衣類を清潔にすること。せっかく洗っても衣類に汚れが残っていては、洗濯にかけた時間もコストも労力も無駄になり、タオルや衣類の寿命も短くなってしまいます。

もう一度、洗濯時の「すすぎ」を見直してみませんか?

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洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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