滑り込んでベースを行きすぎてしまい、タッチされたものの…アウトにはならず
5月2日、ピート・クロウ-アームストロング(シカゴ・カブス)は、6回表に、二塁打を記録した。
右方向へ飛んだ打球は、ワンバウンドした後、ライト・ポールのすぐ下のフェンスに当たり、跳ね返った。それを捕ったスターリング・マーテイ(ニューヨーク・メッツ)は、すぐに二塁へ送球した。
二塁に達したのは、クロウ-アームストロングのほうが早かったが、滑り込んだ勢いでベースを行きすぎてしまい、マーテイからの送球を受けたジョーイ・ウェンドルにタッチされた。けれども、アウトにはならなかった。
走っている途中に、ヘルメットが脱げかけたクロウ-アームストロングは、右手でヘルメットを頭から持ち上げた。そして、投げ捨てることなく、持ったままで滑り込んだ。タッチされた時、ヘルメットは、ベースと接触していた。上の写真がそうだ。塁審は、セーフを宣告した。
ベースに触れていたのが、頭にかぶっていたいるヘルメットなら、セーフだろう。ただ、クロウ-アームストロングは、ヘルメットを手に持ってリーチを伸ばしている。こちらは、アウトと判定されてもおかしくない気がする。
クロウ-アームストロングの二塁打により、カブスは、リードを2点から3点に広げた。ちなみに、1死三塁の場面で打ったので、二塁でアウトになっても、得点は入っていた。
一方、このプレーで補殺を記録できなかったマーテイは、10回表と11回表に、本塁への送球で走者を刺した。2イニング連続の補殺だ。
10回裏は、フライを捕球後、ワンバウンドでオマー・ナルバイエズのミットへ。11回表は、ヒットを拾い上げ、ノーバウンドでミットに届かせた。2度目の補殺は、走者のニック・マドリガルがタッチをかわしたように見えたが、ベースに触れることができず、戻ろうとしたところをタッチされた。マドリガルは、ヘルメットをかぶったまま、ベースに手を伸ばした。
試合は、11回裏に、メッツがサヨナラ勝ちを収めた。
なお、クロウ-アームストロングは、メジャーリーグ2年目の22歳だ。昨シーズンは、14打数0安打に終わった。今シーズンは、4月24日にAAAから昇格し、24打数7安打(打率.292)を記録している。長打は、ホームラン1本と二塁打2本――その2本目がヘルメットによるアシスト――だ。メジャーデビューまでについては、こちらで書いた。