認知症予防に、毎日飲みたい!楽々スープレシピ
認知症予防は、ある程度歳をとってからするものと思っている方も多いと思いますが、いったい何歳ころから気を付けたらよいのかご存じでしょうか。
アルツハイマー型認知症の原因物質のひとつと言われているアミロイドβは、実は、認知症発症の20年前から少しずつ脳内にたまり始めると言われています。
正常な脳では、アミロイドβは排出されますが、年齢と共に排出する機能が衰え、40代後半からたまり始めるのです。
認知症を予防する上で大切なことは、いくつかありますが、手軽に取り組めるのは、日々の食事の中で認知症予防が期待できる食品を摂る習慣をつけておくことです。そこで食事の汁物としてスープをとる習慣をつけることをおすすめいたします。
■ スープに取り入れたい基本の食材とは?
認知症予防の働きが期待できる食材で、毎日食べても飽きないもの、いろいろなスープに応用できるものとして、玉ねぎ、にんじん、かつおぶし、きな粉、の4つを使ったスープのベースを作っておくことがおすすめです。
作り方は、玉ねぎ1本、にんじん2分の1本はすりおろし、耐熱ボウルなどに入れて電子レンジで3分加熱し、粉かつおぶし小さじ2ときなこ大さじ2を混ぜて、食品用保存袋に入れて薄く平らにしたものを冷凍しておきます。
これをスープ6食分のベースとして、必要な量を割って使います。
例えば、1食分をマグカップなどに入れ、水150ml、トマト2分の1個、ゆで大豆大さじ1などお好きな食材を加えて電子レンジなどで温め、塩コショウで味付けしても美味しくいただけます。
玉ねぎは、抗酸化作用や抗炎症作用などの働きがあるケルセチンを多く含んでいます。健康な高齢者の方を対象にした研究では、ケルセチンの摂取により認知機能が改善したという報告もされています。
にんじんに含まれるβ-カロテンは、活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は、多すぎると老化や生活習慣病につながりやすくなるため、β-カロテンを含むにんじんも毎日とりたい食材です。
かつおぶしは、うまみの役割もありますが、エネルギーを効率よく使うのに必要なビタミンB1も含まれています。大豆には、抗酸化作用やコレステロールを抑える働きがあるイソフラボンが含まれています。
■ ぜひ取り入れてほしいカレー粉
認知症予防にぜひ取り入れてほしい食材のひとつがカレー粉です。
カレー粉に含まれるウコン(ターメリック)に含まれるクルクミンには、脳内にアミロイドβがたまるのを防いだり、分解する働きがあると報告されています。
カレー粉を使ってください、というと、カレーライス!と思われる方もいらっしゃると思います。普通のカレーでもよいのですが、頻繁に食べるには脂質が多くなる傾向があります。そのため、カレー粉だけを摂っていただく方法としてカレー味のスープもおすすめです。
カレー風味のスープの作り方は、スープベース1人分に、カレー粉小さじ1、小松菜少々、アーモンドミルク150ml、塩コショウを加え混ぜ、加熱します。
さらりとしたカレー風味にアーモンドミルクのコクも加わって美味しくいただけます。
アーモンドに含まれるビタミンEは、若返りのビタミンとも言われていますので、その点もおすすめです。
■ 魚も手軽に取り入れたい
魚に含まれるDHA、EPAといった脂質は、脳の神経組織の発育や維持に欠かすことができません。そこで、食べ応えのあるスープとして魚の缶詰を使ったスープもおすすめです。
スープといっても、魚がしっかり入っていますので、朝食などのおかず代わりとしてもおすすめです。
魚の缶詰めを使ったスープの作り方は、スープベース1人分にサバ缶などお好みの魚の缶詰2分の1、小口切りにした長ネギ、醤油または塩少々、水150mlを加えて温めるだけです。
今回ご紹介したスープの食材以外にも、認知症予防が期待できる食材はたくさんあります。
他の食材についても知りたい方は、「認知症研究の第一人者がおしえる 脳がよろこぶスープ」の書籍で確認いただくことができます。
認知症なんてまだまだ先の話と思わずに、毎日の食生活にぜひ取り入れてみてください。