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ここ1年「昨年の後半戦&今年の前半戦」のホームランが最も多いのは…。大谷翔平は13本+19本=32本

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・ジャッジ(左)とジョーイ・ボトー Jul 14, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズンの後半戦が始まってから今シーズンの前半戦が終わるまでに、30本以上のホームランを打った選手は、34人を数える。最多は、51本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。11.3打数/本のペースも、トップに位置する。

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 ジャッジを含め、ここ1年に40本塁打以上は6人。ともに44本塁打のジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)とピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は、昨シーズンの後半戦が20本で今シーズンの前半戦は24本という「内訳」も、まったく同じだ。ただ、ホームランを打つペースは、スタントンがアロンゾを上回る。裏を返すと、スタントンは欠場が多い。この2人の他に、昨シーズンの後半戦も今シーズンの前半戦も20本塁打以上は、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)がそう。こちらは、20本ずつだ。

 一方、34人中16人は、昨シーズンの後半戦と今シーズンの前半戦のうち、どちらかのスパンが15本塁打未満だった。大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)も、その一人。昨シーズンの後半戦が13本塁打、今シーズンの前半戦は19本塁打だ。

 カイル・シュワーバー(現フィラデルフィア・フィリーズ)とバイロン・バクストン(ミネソタ・ツインズ)の2人は、昨シーズンの後半戦が10本塁打未満ながら、今シーズンの前半戦は20本塁打を超えた。彼らとは逆に、ジョーイ・ボトー(シンシナティ・レッズ)は、昨シーズンの後半戦に25本のホームランを打ち、今シーズンの前半戦は6本にとどまっている。

 シュワーバーとバクストンのホームランの急増は、健康状態が大きな理由だ。昨シーズンの後半戦は、2人とも140打数に届かなかった。それに対し、ボトーの打数は、昨シーズンの後半戦も今シーズンの前半戦もほぼ同じ。230打数と236打数だ。本数の差が著しいのは、昨シーズンの後半戦にホームランを量産したのも一因だが、年齢による衰えが出てきた可能性もある。

 ボトーは、9月に39歳の誕生日を迎える。10年2億2500万ドルの契約は、来シーズンまでだ。このままいくと、2024年の球団オプションは破棄されるだろう。

 なお、ここ1年の投手編は、こちら。

「ここ1年の防御率トップ10/昨年の後半戦+今年の前半戦。大谷翔平は7位」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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