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代替肉は日本でブレイクしうるのか

松浦達也編集者、ライター、フードアクティビスト
大豆ミートは国内で受け入れられる?(写真:Panther Media/アフロイメージマート)

「プラントベースフード」「フェイクミート」と言われる"代替肉"が世界的に脚光を浴びている。

日本能率協会総合研究所が提供するMDB Digital Searchの推計によると、世界の人工肉市場(培養肉含む)は2017年の800億円から2020年には1200億円に。2023年に1500億円に拡大すると見られているという。

ベストセラー「フードテックの衝撃」でもマーケットの盛り上がりについて、以下のような形で触れられている。

代替プロテイン市場の盛り上がりを最も端的に表しているのが、The GAFAs(The Global Alternative Food Awards)という団体が発表している代替プロテイン参入企業のカオスマップによれば、植物性プロテインでは2018年1月時点のVer1.0で15社だったものから1年後、19年1月のVer2.5で参入企業は約100社に登り、一気に増加した(最新の20年6月のVer2.9では約200社掲載)

2009年に創業した「ビヨンド・ミート」は2019年5月にナスダック市場に上場。2億4060万ドルの資金調達に成功し、米ケンタッキー・フライド・チキンに代替肉を提供した。バーガーキングのパティに代替肉を提供する「インポッシブル・フーズ」も9年前の創業以来、現在までで総額15億ドル(約1600億円)の資金調達に成功しているという。

なぜ急激に市場は拡大しているのか。その背景をひもといてみたい。

背景その1 SDGsの策定

最近よく耳にするようになったSDGs。もともとは2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標だ。MDGsは途上国の開発課題が中心だったが、SDGsは海洋資源の保護や持続可能なエネルギーの拡大など、先進国が自ら取り組むべき目標も多く盛り込まれている。

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編集者、ライター、フードアクティビスト

東京都武蔵野市生まれ。食専門誌から新聞、雑誌、Webなどで「調理の仕組みと科学」「大衆食文化」「食から見た地方論/メディア論」などをテーマに広く執筆・編集業務に携わる。テレビ、ラジオで食トレンドやニュースの解説なども。新刊は『教養としての「焼肉」大全』(扶桑社)。他『大人の肉ドリル』『新しい卵ドリル』(マガジンハウス)ほか。共著のレストラン年鑑『東京最高のレストラン』(ぴあ)審査員、『マンガ大賞』の選考員もつとめる。経営者や政治家、アーティストなど多様な分野のコンテンツを手がけ、近年は「生産者と消費者の分断」、「高齢者の食事情」などにも関心を向ける。日本BBQ協会公認BBQ上級インストラクター

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