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「卑屈な人」と「謙虚な人」2つの大きな違いとは?

畠山仁美所作講師

礼儀作法や敬語などにおいては、相手に敬意を払うがゆえに自分を控えめにし、相手を立てて慎ましく振る舞います。だからといって、それは決して卑屈なものではありません。

卑屈と謙虚、一見どちらも謙遜しているような振る舞いに見えますが、実際のところ、その内面は似て非なるものです。

今回は、「卑屈な人」と「謙虚な人」の間にある大きな2つの違いについて考えてみたいと思います。

違い1つ目:客観性の有無

「卑屈な人」は、自分を客観視できておらず、自分の能力や価値を過小評価しているので、自分を貶める言動をとりがちです。「いえいえ、私なんて…」という言葉の裏にあるのは、謙遜というより自己評価の低さです。

「謙虚な人」は、自己評価が適切で、自分の能力、長所、短所などを客観的に認識しています。そのうえで、自分の能力や長所をことさら誇示せず、他者から学びたい、吸収したい、という気持ちで相手の意見や経験を尊重することができます。

違い2つ目:自己肯定感の高さ

「卑屈な人」は自己肯定感が低いので、無意識のうちに人の粗探しをすることで自尊心を保とうとします。そのため、相手の長所を素直に認めたり、気持ちよく相手を立てることが難しく感じます。

「謙虚な人」は自己肯定感が高いので、出来ないことは出来ないと言えるし、人から言われたことも素直に受け止めることができます。相手を立てていても「自分は自分である」という土台が揺らがないので、控えめに振る舞っていても、心は堂々としています。

まずは客観的な自己分析から

必要以上に自分を過小評価してしまう人に必要なことは、まず自分を客観視し、適切な自己評価をすること。客観的に自己分析するためには、感情を入れず、淡々と事実のみ確認するクセをつけるのが有効です。

人間関係を円滑にし、またいくつになっても成長し続けるために必要なのが謙虚さ。そうあるためには、まず冷静な目で自分を客観視することから、ですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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