【言葉遣いの違和感】は認識のギャップ。相手は自分のことをどう捉えている?
丁寧な言葉遣いや敬語を使うとき、その背景には、意識・無意識にかかわらず何らかのメッセージが含まれています。
どういう言葉遣いをするかの判断基準
私たちは、どの程度の敬語を使おうか、どういった言葉遣いで話しかけようか、などを以下のような基準に照らし合わせて考えています。
◆”年上・年下” などの「年齢」
◆”親しいか親しくないか” の「距離感」
◆”先生と生徒” といった「立場や役割」
◆”社内かお客様か” といった「身内か他人か」
人間関係以外では
◆面接や告別式のような「改まったシーン」なのか
◆同僚との飲み会のような「カジュアルなシーン」なのか
といった「場面・状況」
これらの要素を基準としつつ、そこに「自分の価値観」(人との距離は早めに縮めたい、人とは一定の距離を保って付き合いたい、堅苦しいのは好きじゃない、誰に対しても丁寧に接したい、などなど…)が掛け合わさって、どの程度の敬語を使うか、あるいは使わないか、を判断しています。
「敬語」ときくと、目上の人に使うもの、と単純に捉えられがちですが、複雑な要素が絡みあって使い分けているわけです。
つまり、言葉遣いから、
◆今をどういう場面だと認識しているか
◆相手のことを、どういう人(立場)だと認識しているか
◆どれくらいの距離感の相手だと認識しているか
◆どういう距離感を心地よいと感じるのか
◆どういうコミュニケーションが好き(得意)なのか
などが読み取れる、ということですね。
言葉遣いを相手を知るきっかけに
もし、相手の言葉遣いに違和感を覚えたとしたら、自分と相手との間に、上記のような【認識のギャップ】があるわけです。
「言葉遣い」という切り口で人間関係を見てみると、自分と相手の考え方の違いが垣間見えて、非常に興味深く感じられます。
もし身近に、言葉遣いが気になる人がいたら、”正しい言い方” を指摘する前に、関係性の認識や、人との距離感の捉え方に耳を傾けてみてください。言葉遣いをきっかけに相手への理解がぐっと深まるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。