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人の振り見て我が振り直そうとするときに意識するといい「3つの視点」

畠山仁美所作講師

どのような物事も、「虫の目・鳥の目・魚の目」の3つの視点で捉えることが大事だと言われます。

細部を見る虫の目
虫の目は、物事の細部を分析する視点。物事の、ごく小さい部分に目を向けて狭く深く見ることで始めて見えてくるものがあります。

俯瞰する鳥の目
鳥の目は、物事を全体から捉える視点。小さなことにこだわらず、高いところから視野を広くすることで物事を客観的に見渡すことができます。

流れを読む魚の目
魚の目は、物事の流れを読む視点。物事の変化、段取り、プロセスなど、全体の流れを掴むことで、今どうすべきかが見えてきます。

「人の素敵な振る舞いを見て、ぜひ自分も真似したい!」と思ったときも、この3つの視点で観察してみると、自分との違いや、具体的にどんなところを素敵だと感じたのか、などが明確になります。

3つの視点を「所作」に置き換えてみると

指先の動き、目線の動き、呼吸、身体の向き、首の動かし方、など、ごく細かいところを意識して観察する「虫の目」。

ご飯を食べている姿、ホームで電車を待っている姿、PC作業をしているときの姿、階段を下りている時の姿、などなど、「引き」で見た姿を観察する「鳥の目」。

お客様をお出迎えしてから部屋にご案内するまで、お茶の準備をしてからお出しするまで、着席して食事をして席を立つまで、など、全体の流れを観察する「魚の目」。段取りの良さや、先回りした気遣いなど、通して見ることで初めて気づけることがあります。

細部にこだわる。全体を客観視する。流れを意識する。

どれか一つ、ではなく、どれも等しく大事なこと。人の振る舞いを参考にしたいときだけでなく、自分自身の所作も「3つの視点」をもって捉えるようにすると、良い点、改善点が見つかりやすくなります。

人の振る舞いの細部に目がいきやすい人、全体の雰囲気を感じ取るのが得意な人、など、視点には人によって偏りがあります。

意識的に「3つの視点」で観察することで、学べる点が今まで以上にたくさん見つかるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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