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【惰性】で続けているような気がすることを、続けるか止めるか、判断する方法

畠山仁美所作講師

「継続は力なり」というけれど、今やっていることは本当に「継続」なのか、ただ「惰性」で続いているだけなんじゃないか…、ふとそんな風に思うことってありませんか?

今回は、「現在、惰性で続けているような気がすることを、もうきっぱりやめた方がいいのか、もう少し続けた方がいいのか」判断する方法を考えてみたいと思います。

惰性で続けていることをポジティブに捉えてみる

「惰性で続ける」というと、「今の自分にはたぶんもう必要ない、あるいは、すでにやる気がおきない行動を、何となく続けていること」といったネガティブな意味で捉えられます。

しかし「惰性」そのものには、「これまで続いてきた習慣やクセ、動作」といった意味があり、必ずしもネガティブなだけではありません。

そこで、惰性で続けていることのポジティブな面を考えてみましょう。

1.すでに習慣化されている

三日坊主、継続できない、ということに悩む人が多いように、新しいことを習慣化するのは簡単なことではありません。惰性で続いているというのは、すでに習慣化、ライフワーク化されているということ。
意思に頼らず続けられる状態になっているというのは、うまく活用できれば大きなメリットとなります。


2.ルーティンは生活に安定をもたらす

決まったルーティンは、日常生活に安定感をもたらします。リズムのととのった安定感のある日々は、心の余裕を生み、ストレスを軽減してくれます。


3.知らず知らずのうちに成長している

惰性とはいえ続けていれば、ゆっくりとでも前に進んでいます。長い期間を経て知らず知らずのうちに成長をしていたり、自分では気づいていないだけで思わぬところに辿り着いていることだってあります。

惰性で続けていることに意義を見出してみる

今は惰性だと感じていることも、はじめた頃はなんらかの意義があったはず。工夫次第で再び意義を見出し、新鮮さを取り戻せるかもしれません。

◆目的を思い出す、あるいは再設定する

惰性だと感じるのは、単にモチベーションが下がっているだけかもしれません。それを始めたときの初心にかえって本来の目的を思い出す、あるいは、新たな目的を設定してみます。


◆新しいやり方・視点を取り入れてみる

惰性だと感じるのは、単に飽きているだけかもしれません。新しいやり方を取り入れてみたり、ちがう視点を持った第三者の意見を取り入れるなどして変化をつけてみます。


◆成長・変化を確認する

はじめた頃と現在とを比較すると、びっくりするほど成長していることがあります。
しかし、ゆっくりとした成長は自分では気づきにくいもの。昔の記録などを振り返り、成長や変化を実感することで、続けてきた期間はムダではなかったと感じられます。

続けてきたことをやめるのは難しい

以上のように、今まで惰性で続けていると感じていることのメリットを洗い出し、初心や目的を思い出し、新しいやり方を取り入れ、変化・成長を確認する、といったことを試してみて、それでもなお、今やっていることに意義を感じられないとしたら、それはもう今の自分には必要ないことなのだ、ときっぱりやめる決断ができるはず。

物事は、始めること・続けることも難しいけれど、やってきたことをやめるのも非常に難しいです。

続けるべきか、やめるべきか…、判断に迷っていることがありましたら、ぜひ一度試してみてください。少しでも参考になりましたら嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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