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4年前のチームメイトのうち、2億ドル以上の契約を手にしたのは、11年3億ドルのこの遊撃手が4人目

宇根夏樹ベースボール・ライター
トレイ・ターナー(左)とブライス・ハーパー Aug 17, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフのFA市場に出ていた「遊撃手ビッグ4」の一人が、大型契約を手にした。ESPNのジェフ・パッサンが、トレイ・ターナーとフィラデルフィア・フィリーズの契約合意を報じている。こちらもESPNのカイリー・マクダニエルによると、契約は11年3億ドル。全球団に対してのトレード拒否権がついているという。

 ターナーは、ブライス・ハーパーと再びチームメイトとなる。2015年から2018年までの4シーズン、彼らはワシントン・ナショナルズでともにプレーした。ハーパーは、2018年のオフにFAとなり、フィリーズと13年3億3000万ドルの契約を交わした。ターナーは、昨年の夏、マックス・シャーザー(現ニューヨーク・メッツ)とともにナショナルズからロサンゼルス・ドジャースへ移籍した。

 4年前のナショナルズで、2億ドル以上の契約を手にしていたのは、シャーザーだけだ。当時のシャーザーは、7年2億1000万ドルの契約4年目だった。一方、その後、2億ドル以上の契約を得た選手は、ハーパーとターナーの他にも2人いる。2019年のオフにFAとなったスティーブン・ストラスバーグアンソニー・レンドーンは、どちらも7年2億4500万ドルの契約を手にした。ストラスバーグはナショナルズと再契約を交わし、レンドーンはロサンゼルス・エンジェルスに入団した(「この2人はどちらも「7年2億4500万ドルの契約3年目」。ここまでの貢献度を比べると…」)。

 この人数は、さらに増えるだろう。今年の夏にサンディエゴ・パドレスへ移るまでは、ホアン・ソトもナショナルズにいた。メジャーデビューしたのは、2018年だ。トレードの前に、ソトは、ナショナルズが申し出た4億ドル以上の延長契約を断っている。それについては、「15年4億4000万ドルの申し出を拒否!? 総額は史上最高のトラウトを上回るが…」で書いた。FAになるのは、2024年のオフだ。

 また、シャーザーは、昨オフ、メッツと3年1億3000万ドルの契約を交わした。こちらは、総額こそ2億ドル未満ながら、年平均額は史上初の4000万ドル以上だ。

 なお、ターナー、シャーザー、ストラスバーグ、レンドーン、ソトは、2019年にワールドシリーズ優勝メンバーとなったが、ハーパーは、この年からフィリーズでプレーしている。ハーパーのワールドシリーズ出場は、今年が初。フィリーズは、ヒューストン・アストロズに敗れた。

 ターナーを含む、遊撃手ビッグ4については、こちらで書いた。

「昨オフの「FA遊撃手ビッグ4」が得た契約は計7億ドル以上。今オフのビッグ4はそれを超える!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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