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この2人はどちらも「7年2億4500万ドルの契約3年目」。ここまでの貢献度を比べると…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・レンドーン(左)とスティーブン・ストラスバーグ Jul18,2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 スティーブン・ストラスバーグ(ワシントン・ナショナルズ)とアンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)は、かつて、チームメイトだった。ともにナショナルズでプレーしていた。ストラスバーグは先発マウンドに上がり、レンドーンは三塁を守っていた。

 2019年にワールドシリーズで優勝した直後、2人はFAになり、どちらも7年2億4500万ドルの契約を手にした。ストラスバーグはナショナルズに残り、レンドーンはエンジェルスへ移籍した。

 現在、彼らは、揃って故障者リストに入っている。

 ストラスバーグは、6月9日にシーズン初登板を果たしたが、すぐに故障者リストへ逆戻りした。今のところ、復帰の見通しは立っていない。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンによると、胸郭出口症候群が再発した可能性もあるという。レンドーンは、右手首の手術を受けることが、6月17日にエンジェルスから発表された。復帰は来シーズンとなる(「エンジェルスは夏のトレードでこの選手を手に入れ、レンドーンの穴を埋めるのか」)。

 昨シーズンも、2人は故障に見舞われ、ストラスバーグは5登板、レンドーンは58試合の出場にとどまった。ストラスバーグは、契約1年目の2020年も2登板のみ。レンドーンは、チームの60試合中52試合に出場し、OPS.915を記録した。

 ここ3シーズンのrWARは、ストラスバーグが-0.4、レンドーンは3.1だ。ストラスバーグと比べると、レンドーンのほうが高いものの、どちらも契約の金額に見合う数値ではない。その前の3シーズン、2017~19年のrWARは、14.8と18.2だった。

 ストラスバーグもレンドーンも、健康な時は素晴らしい選手であることに、疑問の余地はない。今シーズンは、7年2億4500万ドルの契約3年目だ。まだ、半分以上の期間が残っている。ナショナルズもエンジェルスも、来シーズン以降のパフォーマンスに期待したいところだろう。

 来月下旬、ストラスバーグは、34歳となる。レンドーンは、今月初旬に32歳の誕生日を迎えた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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