ポストシーズンに進みながら、どの賞のファイナリストもいないチームも。最多はヤンキースの4人
11月11日、MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督のファイナリストが発表された。ファイナリストは、すでに終わっている投票で得た、ポイントの上位3人だ。受賞者は、すでに決まっている。
MVPを受賞するのは、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だろう。クリス・セール(アトランタ・ブレーブス)とタリック・スクーバル(デトロイト・タイガース)のサイ・ヤング賞も、間違いなさそうだ。
各賞のファイナリストは、以下のとおり。
計24人のファイナリストをチームごとに分けると、ヤンキースが最も多く、4人を数える。MVPと新人王のファイナリストが2人ずつ、ジャッジとホアン・ソト(現FA)、ルイス・ヒールとオースティン・ウェルズがそうだ。ヤンキースに次いで多いのは、カンザスシティ・ロイヤルズの3人。こちらは、MVP、サイ・ヤング賞、最優秀監督のファイナリストが各1人だ。
ファイナリストの選手もしく監督がいる13チームのうち、ピッツバーグ・パイレーツとアリゾナ・ダイヤモンドバックス以外の11チームは、ポストシーズンに進出した。一方、ヒューストン・アストロズは、ア・リーグ西地区を制したものの、ポストシーズンに進んだ12チームのなかで唯一、ファイナリストが皆無だ。
もっとも、アストロズにも、活躍した選手はいる。例えば、DH&外野手のヨーダン・アルバレスは、打率.308(4位)と出塁率.392(4位)、35本塁打(7位)、OPS.959(4位)。先発投手のフランバー・バルデスは、28登板で176.1イニングを投げ、奪三振率8.63(14位)と与四球率2.81(22位)、防御率2.91(3位)とFIP3.25(3位)を記録した。
各スタッツの順位は、アルバレスがア・リーグで規定打席以上の57人中、バルデスはア・リーグで規定投球回以上の30人中だ。FIPは、フィールディング・インディペンデント・ピッチングの略。ざっくり説明すると、守備の要素をできる限り排除した防御率だ。
アルバレスもバルデスも、ファイナリストには名を連ねていないので、それぞれ、MVPとサイ・ヤング賞の4位以下ということだが、トップ10、あるいはトップ5にランクインしても、おかしくない気がする。
ちなみに、前年までのMVP投票におけるアルバレスの順位は、2022年が3位、2023年は13位。2022年は、ジャッジと大谷(当時ロサンゼルス・エンジェルス)に次いだ。バルデスは、サイ・ヤング賞の投票で、2020年が11位、2022年が5位、2023年は9位に位置した。2年前のサイ・ヤング賞は、チームメイトのジャスティン・バーランダー(現FA)が受賞。バルデスのすぐ上の4位には、大谷がいた。