ウィットJr.はすでに30二塁打・10三塁打・20本塁打・20盗塁。そこに200安打も加わると…
7月のプレーヤー・オブ・ザ・マンス(月間最優秀選手)に、ア・リーグはボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)、ナ・リーグはブレントン・ドイル(コロラド・ロッキーズ)が選ばれた。
ウィットJr.の7月については、こちらで書いた。
◆「デビューから3年続けて20-20は史上初。7月の月間打率は.489」
ウィットJr.は、シーズン全体で、打率.345と出塁率.392、OPS.986を記録している。それぞれの順位は、ア・リーグ1位、3位、4位だ。長打は、二塁打31本と三塁打10本に、ホームランが20本。盗塁は、25を数える。
1シーズンに30二塁打・10三塁打・20本塁打・20盗塁は、見落としがなければ、今シーズンのウィットJr.が延べ30人目。その前の29人目は、昨シーズンのコービン・キャロル(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)だ。キャロルは、30二塁打、10三塁打、25本塁打、54盗塁を記録し、新人王を受賞した。
さらに、ウィットJr.は、200安打にも達しそうだ。ロイヤルズは、112試合を終えている。ウィットJr.の112試合で154安打を、162試合に換算すると、222~223安打となる。今シーズン、ここまで140安打以上の選手は、他にはいない。ちなみに、昨シーズンのキャロルは、161安打でシーズンを終えた。
1シーズンに200安打・30二塁打・10三塁打・20本塁打・20盗塁は、2007年のジミー・ロリンズが最後だ。当時、ウィットJr.は、7歳だった。また、ア・リーグに限ると、1997年のノマー・ガルシアパーラしかいない。
ロリンズは、2007年にMVPを受賞した。僅差でマット・ホリデイを上回った。
今シーズン、ア・リーグのMVPは、このままいくと、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が選ばれるだろう。だが、ウィットJr.が、200安打と首位打者に、出塁率.400以上やOPS1.000以上、30-30の達成などがあれば、MVPの行方はわからなくなってくる気がする。
ウィットJr.は、2007年のロリンズと同じく、すべての試合で遊撃を守っている。ジャッジは、センターがメインだが、出場の30%近くはDHだ。