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エンジェルスのGMの弟がジャイアンツのGMに就任。兄弟でトレードを成立させる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロン・ワシントン(左)とペリー・ミナシアン Nov 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 11月1日、サンフランシスコ・ジャイアンツのGMに、ザック・ミナシアンが就任した。

 ザックは、ロサンゼルス・エンジェルスのGM、ペリー・ミナシアンの弟だ。これまでは、ジャイアンツのプロフェッショナル・スカウティング部門のトップ(バイス・プレジデント)だった。USAトゥディのボブ・ナイテンゲールによると、兄弟が同時にメジャーリーグでGMを務めるのは、史上初だという。

 ミナシアン兄弟のどちらも、肩書きはGMながら、立場は同じではない。兄のペリーは、エンジェルスの編成責任者だ。一方、弟のザックは、9月末にジャイアンツの編成責任者となったバスター・ポージーの下に位置する。ただ、ペリーとザックのミナシアン兄弟がトレードを成立させることはあり得る。ジャイアンツでは、ポージーが最終的な決定を下すにしても、交渉を行うのは、ザックかもしれない。

 ポージーの就任については、こちらで書いた。

「ジャイアンツの編成責任者の交代は予兆があった!? 球団一筋ワールドシリーズ優勝3度の名捕手が就任」

 ザックは、2019年にミルウォーキー・ブルワーズからジャイアンツに移籍した。スカウト部門のキャリアが長く、ポージーのナンバー2には、適した人選だと思われる。ポージーは、2008年のドラフトでジャイアンツから全体5位指名を受け、2009年から2021年まで、全休の2020年を挟み、ジャイアンツ一筋にプレーした。スカウティングの経験は皆無だ。

 なお、ミナシアン兄弟の父、ザックSr.は、長年にわたり、テキサス・レンジャーズでクラブハウスのマネージャーとして働いた。ペリーとザックの弟であるカルビンは、アトランタ・ブレーブスで父と同じ仕事をしている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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