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ジャイアンツの編成責任者の交代は予兆があった!? 球団一筋ワールドシリーズ優勝3度の名捕手が就任

宇根夏樹ベースボール・ライター
バスター・ポージー(左)とマディソン・バムガーナー OCT 29, 2014(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 レギュラーシーズン終了後、サンフランシスコ・ジャイアンツは、編成責任者のファーハン・ザイディを解雇し、後任にバスター・ポージーを据えた。

 ジャイアンツのポストシーズン進出は、2021年の地区優勝が最後だ。ここ3シーズンは、勝ち越しもない。81勝、79勝、80勝にとどまっている。

 ポージーは、全休の2020年を挟み、2009年から2021年までジャイアンツ一筋にプレーした。2010年は新人王に選ばれ、2012年はMVPを受賞した。12シーズン中、オールスター・ゲーム選出は7度を数える。

 1958年のサンフランシスコ移転後、ジャイアンツは、ワールドシリーズを3度制している。それぞれの優勝が決まった瞬間にマウンドにいた投手は、2010年がブライアン・ウィルソン、2012年がセルジオ・ロモ、2014年はマディソン・バムガーナーと異なるものの、彼らと抱き合ったのは、いずれもポージーだ。

 先月初旬、ジャイアンツは、マット・チャップマンと6年1億5100万ドルの延長契約を交わした。ジ・アスレティックのアンドルー・バッガリーらによると、契約の締結に際しては、マイノリティ・オーナーのポージーが大きな役割を果たしたという。もしかすると、編成責任者がザイディからポージーに交代する「予兆」だったのかもしれない。

 チャップマンの契約については、こちらで書いた。

「昨オフに3年5400万ドルで入団の選手が6年1億5100万ドルの延長契約を得る。評価が急上昇!?」

バスター・ポージー Oct 1, 2024
バスター・ポージー Oct 1, 2024写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ちなみに、昨年のワールドシリーズは、テキサス・レンジャーズが制した。レンジャーズの編成責任者であるクリス・ヤングは、2004~12年と2014~17年にメジャーリーグで271試合に登板した。

 ポージーのようなスーパースターではなかったものの、サンディエゴ・パドレス時代の2007年は、オールスター・ゲームのメンバーに選ばれた。2015年には、カンザスシティ・ロイヤルズの投手として、ワールドシリーズ優勝を経験している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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