ミニトマトの苗を増やす方法とは?|脇芽を使ってたくさん栽培しよう!家庭菜園ならではのテクニック
家庭菜園で育てやすく定番のミニトマト。実は、成育旺盛な株にできる脇芽を利用すると、苗を増やすことができるんです。通常は捨ててしまう脇芽、有効活用してみませんか?
今回は、ミニトマトの脇芽から苗を作る方法を解説します。家庭菜園ならではの簡単テクニックです。まだ知らなかった方はぜひご覧ください。
トマトの脇芽と脇芽かきとは
トマトの「脇芽(わきめ)」とはトマトの枝分かれした付け根に出てくる小さな芽のことです。
すべての枝分かれの付け根から脇芽が出て、それがすべて枝になるため、そのまま放置しているとジャングル状態に!しかも栄養が分散して収穫量が減ってしまいます。
それで通常はミニや中玉トマトなら主枝2本だけをのばす「2本仕立て」にし、それ以外の脇芽は見つけ次第こまめにとって行くことが必要です。その作業を「脇芽かき」と言います。脇芽が小さなうちに指でかきとって落としてしまう作業です。
ところが、この捨ててしまう脇芽を苗にすることでミニトマトの株を増やせるというわけです。早速その手順を紹介しますね。
手順1:元気な脇芽を見つける
まず、苗にするのに向いている元気な脇芽を見つけるところから始めます。脇芽の中でも勢いが強いものは、花芽のすぐ下にできるものです。別の位置の脇芽と比べてみると、花芽の下には大きくて立派な芽が出てきているのがわかるはず。この元気な脇芽が、苗作り用にぴったりなのです。
花芽の下に出てきた脇芽は見つけたら「芽かき」をせず、10センチくらいの長さになるまでそのまま伸ばしておきましょう。
※もし花芽の下のものがなければ他の位置の脇芽でもできます。
手順2:脇芽を水挿し発根させる
ちょうどよい大きさに脇芽を成長させたら、清潔なハサミやよく切れるカッターで根元からカットします。とってきた脇芽は水に入れて根を出させます。この写真はとった脇芽を水の入った小さな瓶に入れたところ。「水挿し」という作業です。
約1週間後、たくさん根が出てきているのを確認。水挿し発根成功です。なんと花まで咲きました。
ここですぐ畑やプランターに植えても根付きますが、もう数日、水の中で根が長く伸びるまで成長させてから土に植えると確実です。すぐに植えられないときは、ビニールポットの土の中でしっかり根を成長させると、もう市販の苗と変わらない大きさの頑丈な苗になります。
手順3:定植
根が出た脇芽を定植しました。この後は、通常のミニトマト苗と同じように育てていきます。
脇芽から苗を作って育てるときの注意点
ミニトマト、中玉トマトの脇芽から苗を作るときに注意したいことが一つあります。それは脇芽を使うと、親苗と比べて1ヶ月程度成長が遅れるということ。苗を植え付けてから実がなって熟すまでには少なくても1ヶ月から1ヶ月半かかります。
ですから例えば夏が短い北海道や冷涼地で育てる場合は、寒くなる前に收穫段階に到達できるかを逆算しなくてはなりません。脇芽から苗を作るなら、遅くても7月中には定植できるようにしたほうが良さそうです。
ミニトマトは比較的寒さにも強く、晩秋まで栽培できますが、気温が20度以下になるとなかなか色づかなくなり、10度前後で生育がストップします。
まとめ
ミニトマト、中玉トマトの脇芽を使って苗を増やす方法をご紹介しました。水につけて発根させてから植えると確実に育ちます。たくさんミニトマトを育てたい人は、是非チャレンジしてみてください。
※法律違反にご注意
登録品種の果菜・果樹等を勝手に増やして販売や譲渡することは、苗、収穫物共に種苗法で禁じられています。あくまでも自家栽培・自家消費の範囲内で行いましょう。
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