【週刊くふうハヤテ】オリックスに連日のサヨナラ含む3連勝! 橘八重龍誠は“プロ初本塁打”が劇的弾に
今シーズンからプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週は7月2日から4日にかけて、ホームグラウンドのちゅ~るスタジアム清水(略称ちゅ~るスタ)にオリックス・バファローズを迎えての3連戦を行なった。
対オリックス:2日〇3×対2 3日〇5×対3 4日〇4対2
2日の試合は2点リードの9回表に同点に追いつかれ、延長戦に突入。9回からマウンドに上がっていた平間凛太郎(ひらま・りんたろう、メキシカン・リーグ、メキシコシティ・レッドデビルズ)が10回表を無失点に抑えると、その裏に先頭の五番・宜保優(ぎぼ・ゆう、BCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス)の四球を足がかりに2死一、三塁のチャンスをつくる。ここで打席に入った代打・深谷力(ふかたに・りき、関西独立リーグ・和歌山ウェイブス)のボテボテのゴロをオリックスの三塁手・香月一也が捕れず(記録は失策)、三塁走者が生還。今季2度目のサヨナラ勝ちを収めた。
続く3日は3点を追う7回裏、三番ジェリンソン・バスケス(カープアカデミー)の犠飛などで3点を返して試合を振り出しに戻す。8回から4番手で登板した早川太貴(はやかわ・だいき、ウイン北広島)がピンチをしのぎながら3イニングを無失点に抑えると、10回裏の攻撃は途中出場の倉本寿彦(日本新薬)から。一昨年まで横浜DeNAベイスターズで通算477安打を放ったベテランがレフトへのヒットで出塁し、次打者がバントで送って1死二塁となったところで、途中から二番に入っていた橘八重龍誠(きつばえ・りゅうせい、北海道ベースボールリーグ・すながわリバーズ)が打席へ。オリックスの7番手・阿部翔太がカウント0-1から投じたストレートをライトスタンドに運び、チームに2日連続のサヨナラ勝利をもたらした。早川はこれで4勝目(4敗)。
勢いに乗るくふうハヤテは、4日の3戦目は1点を先制された直後の4回裏にまず相手のエラーで追いつくと、八番・篠原玲央(しのはら・れお、共栄大)のタイムリー、一番・増田将馬(ますだ・しょうま、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス)の2点三塁打で3点を勝ち越し。先発の竹内奎人(たけうち・けいと、群馬大医学部)から小刻みに繋いだ7投手の継投で失点を2点にとどめ、4月19~21日の阪神タイガース戦(ちゅ~るスタ)以来の同一カード3連勝を飾った。2番手で登板して2回1失点の奥田域太(おくだ・かなた、星城大)はリーグ単独3位の5勝目(5敗)を挙げている。
初の延長サヨナラに初勝利、初本塁打、初セーブ。“初モノ”づくしの3連戦
くふうハヤテにとっては“初モノ”づくしの3連戦となった。9回サヨナラ勝ちは4月19日の阪神戦(ちゅ~るスタ)で記録しているが、延長戦でのサヨナラも2試合連続も球団初。2日の初戦で勝利投手になった平間は、専修大学卒業後は新日鐵住金東海REX(日本製鉄東海REX)、四国アイランドリーグPlus・高知ファイティングドッグス、メキシカン・リーグのメキシコシティなど多くのチームを渡り歩いた“苦労人”で、これがNPBのウエスタン・リーグでは初めての白星となった。
3日の2戦目で劇的なサヨナラ本塁打の橘八重は、昨年は独立リーグの北海道ベースボールリーグでホームラン王を獲得した選手だが、ウエスタンでは57打席目にして初めての一発。また、4日の3戦目で9回のマウンドに上がった大生虎史(おおばえ・こうし)は今年、大分・柳ヶ浦高を卒業したばかりの18歳で、オリックス打線を3者凡退に抑えて、嬉しい“プロ初セーブ”を挙げている。
幻の“助っ人”が退団、新たに元マリナーズ傘下のバングルブを獲得
なお、くふうハヤテは2日に外国人投手のアドリアン・アルメイダの退団を発表。今年1月に入団が発表されながら、諸事情により来日できないままだった。一方で2021年までシアトル・マリナーズ傘下のマイナー、昨年は米独立リーグのロングアイランド・ダックスでプレーしていた28歳の右腕、フランクリン・バングルブの入団を発表している。
くふうハヤテはここまで67試合を消化して20勝43敗4分け、勝率.317でウエスタン・リーグ6位。5位の広島東洋カープとのゲーム差は3.5に縮まっている。今週は今日、7月9日から11日に阪神鳴尾浜球場で阪神との3連戦、13日から週明けの15日にかけてはナゴヤ球場で中日ドラゴンズとの3連戦が予定されている。
(くふうハヤテの選手名後のカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等は7月8日現在)
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