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【アニメ業界2024年回顧】大物声優たちの死去&トラブル KADOKAWA買収騒動

河村鳴紘サブカル専門ライター
(写真:つのだよしお/アフロ)

 2024年もさまざまな出来事があったアニメ業界。象徴的な出来事を改めて振り返ってみます。

 大物声優の訃報ですが、今年は特に相次いだ感があります。ちびまる子ちゃん役のTARAKOさん、峰不二子役の増山江威子さん、ドロンジョ・野比のび太役の小原乃梨子さん、そしてドラえもん役の大山のぶ代さんなどなど。特に大山さんの訃報は、大手メディアでも大きく取り上げられました。

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 声優がらみでもう一つ。人気声優の古谷徹さんが週刊誌で不倫を報じられ、事実を認めて謝罪後、アニメ「名探偵コナン」の安室透役、「ワンピース」のサボ役などを降板することが発表されて大騒ぎになりました。これまでも声優のトラブル・降板はありましたが、今回は特に影響がありました。スキャンダルが表に出るということは声優人気の裏返しではあるのですが、制作サイドもさらにピリピリすることになりそうです。

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 近年高まるアニメ人気の裏側で、実績抜群だったアニメ会社の倒産もありました。ガイナックス(東京都杉並区)が東京地方裁判所に会社破産の申立をして受理されたと発表。庵野秀明さんが代表取締役を務めるアニメ会社のカラーも、補足する形でコメントを掲載し、旧経営陣を批判。今後の動向も気になります。

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 11月にはソニーグループが、KADOKAWAを買収する動きを見せていると報道され、大変な話題になりました。結果は資本業務提携で、ソニーが約500億円でKADOKAWAの新株を取得し、約10%を保有する実質的な筆頭株主になりました。最初の“掛け声”が大きかっただけに「拍子抜けした」という声もありましたが、合従連衡、業界再編は今後も起こりえる話です。

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 他にも「鬼滅の刃」や細田守監督の最新作も来年に公開されることが発表されました。来年はトラブルよりも、社会的な大ヒットを飛ばして話題になるよう、コンテンツの中身で盛り上がってほしいところです。

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サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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