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香川県が青少年ゲーム規制条例案:平日は60分まで

木曽崇国際カジノ研究所・所長
(写真:アフロ)

以下、NHK香川からの配信。

県条例素案にゲーム利用時間制限

https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200109/8030005560.html

香川県議会が、全国に先駆けて検討しているゲームやインターネットの依存症の対策に関する条例の素案に、高校生以下の子どもを対象にゲームなどを利用する時間を1日あたり平日は60分、休日は90分に制限するなど、具体的な制限が盛り込まれることがわかりました。[…]素案にはゲームの利用などについて、高校生以下の子どもを対象に1日あたり平日は60分、休日は90分に制限するとともに、夜間の利用は高校生は夜10時以降、小学生や幼児を含む中学生以下の子どもは夜9時以降、制限することが盛り込まれるということです。

まさか日本にこんな条例が出来る日が、こんなに早く来るとは…というのが正直な感想。青少年のゲームプレイ時間に制限を設けるという発想は、必ずしも日本だけのものではありませんで、韓国は2011年から青少年の深夜0時以降のゲームを規制する「青少年夜間ゲームシャットダウン制」を採用、中国は2019年から青少年のゲーム時間を平日1時間半に制限する法律を成立させています。

【参照】中国、未成年の深夜ゲーム禁止へ

https://news.yahoo.co.jp/byline/takashikiso/20191107-00149854/

一方、韓国/中国の青少年ゲーム規制は、オンラインゲームを提供しているゲーム会社に対してゲーム時間の管理を義務付ける法律。一方で、今回の香川県の計画しているゲーム利用時間制限はあくまで保護者や学校に対して「子供を守るための責務」を定めるだけの条例案であり、その実効性は元より、そんなことをわざわざ条例で定めることの意味そのものが問われることとなりそうです。

日本では現在、ゲームを「競技」としてプレイ/観戦して楽しむeスポーツがブームとなっている一方で、それを抑制する方向で成立するこの様な条例が今後、どの様に全国に広がってゆくのか/行かないのかに注目が集まります。

国際カジノ研究所・所長

日本で数少ないカジノの専門研究者。ネバダ大学ラスベガス校ホテル経営学部卒(カジノ経営学専攻)。米国大手カジノ事業者グループでの内部監査職を経て、帰国。2004年、エンタテインメントビジネス総合研究所へ入社し、翌2005年には早稲田大学アミューズメント総合研究所へ一部出向。2011年に国際カジノ研究所を設立し、所長へ就任。9月26日に新刊「日本版カジノのすべて」を発売。

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