安倍総理が「イスラム国」を挑発した狙いは何か
フーテン老人世直し録(128)
睦月某日
「イスラム国」が日本人2人の殺害を警告する映像をインターネット上に公開した。2億ドルという身代金を要求してはいるが、メッセージを見る限り金が目的というより、中東を訪問した安倍総理の外交政策に対する宣戦布告である。
「イスラム国」に日本人が拘束されている事は昨年から分かっていた。従って「イスラム国」を挑発すればこのような事態が起こる可能性は十分に想像できた。にもかかわらず安倍総理がこの時期に中東訪問の外交日程を組み、「イスラム国」と闘う国々に日本政府が2億ドル援助を申し出て「イスラム国」を挑発した狙いはどこにあるのか、フーテンはそこに関心がある。
このような事態が起こる可能性を日本政府が全く想像していなかったとすれば、それはただの間抜けである。まさかそこまで日本政府が間抜けだとは思わない。むしろその可能性を意識した上で、通常国会での安保法制論議を行う前に、安倍総理が主張する「積極的平和主義」とはいかなるものかを国民に知らしめる意図が隠されているのではないかとフーテンは思うのである。
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