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自分や相手が【受動的攻撃】の使い手・名手だった場合は、どうすればいいのか?

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日のテーマは、「自分や相手が受動的攻撃の使い手だった場合は?」です。
今日の記事は、前々回の記事の続きです。

では、早速。

自分が受動的攻撃の使い手だった場合は、まずは、それを自覚することが大切です。「自分はやられている」という被害者意識を持つのではなく、自分は受け身ながら、相手を攻撃している、相手を不快にさせている…という事実に気付くことです。それが重要です。

このあたりをおろそかにしていると、知らず知らずのうちに、人が自分から離れていってしまいます。そして、気がついたらひとりぼっちとなっていた…という状況に陥ってしまいます。

よって、自分が受動的攻撃をしているという事実に気付くことが、まずは何よりも大切です。

さて、自分が受動的攻撃をしていると気付いた人は、どうすればいいのでしょうか?

それは、相手に言いたいことをハッキリと爽やかに言うよう心掛ける…ということです。相手の立場を考慮しながら、「私は○○したくない」「私は○○して欲しい」とハッキリ言うことです。そうすれば、相手は、あなたの立場を考慮し、次なる提案を積極的にしてくれることでしょう。

馬鹿な振りをする、幼稚に振舞う、逃げまくる…という受動的攻撃だけでは、あなたの人生が好転することはありません。陰湿な受動的攻撃は、自分の評判をおとしめ、相手から嫌われ、さらに攻撃される、距離を置かれる…というのがオチです。どうぞ、くれぐれもお気をつけください。

もう1度言います。
受動的攻撃をする癖がある人は、自分のやっていることをしっかり自覚し、自分の攻撃目的をハッキリ自覚し、相手に爽やかに、自分の主張を伝えることです。そういうことを根気よく続けて行けば、あなたの受動的攻撃をする癖は、やがて収まり、あなたは輝かしい未来を手に入れることが出来るようになるでしょう。

続いて、

受動的攻撃を受けている人へのメッセージですが、まずは自分が受動的攻撃を受けていることに気付くことです。それが大切です。「あの人といると、なんかイライラするなあ」「あの人といると、なんか気持ちがモヤモヤするなあ」「あの人といると、なんかエネルギーが吸い取られるなあ」と感じるようだったら、自分が受動的攻撃をされていないか? 考えてみると良いでしょう。

ここで、受動的攻撃をする人の特徴、よく使う言葉をご紹介したいと思います。
相手が、あきらかに不機嫌そうである。あきらかに元気がない。自分の意見を決して言おうとしない。それで、こちらがたまらず、「どうしたの?」と声をかけると、「えっ、何が?」とか「別に」とか「何でもない」等と言ってくる。
「何が食べたいの?」と聞くと、「何でもいいよ」とか、「○○さんと同じものでいい」とか、「○○でいいよ、私は」等と言ってくる。その結果、受動的攻撃をする人の気持ちを、こっちが察しなければならない羽目に陥り、一緒にいて疲れてしまいます。

そして、こちら側が、何かを決めて行動に移すと、小声でぼそりと「本当は、○○のほうが良かったんだけどなぁ」とか「本当は、○○して欲しかった」等と言ってくる。こっちとしては、「だったら早く言ってよ」とか「最初にそう言えばいいのに」と言いたくなってしまいます。

いかがでしょう?
このように受動的攻撃をする人と一緒にいると、だんだん心が削られていってしまうと思いませんか。

あと、受動的攻撃をする人は、こっちが傷つくような嫌なことを、平然と言ったりします。そしてそのあと、「冗談だよ。軽い冗談から気にしないで」と、フォローしてきたりします。まるで気分を害したこちら側が悪いかのような言い分です。
そうですねぇ、受動的攻撃をする人の中には、皮肉や嫌味を言う達人もいるので、本当に気をつけたいところです。

では、私たち受動攻撃を受けている人は、一体、どうすればいいのでしょうか?

お勧めは、距離を置くことです。
それに尽きます。それが1番です。

受動的攻撃をする人は、距離を置いたあなたに対して、「私を捨てた。私を無視した」等と周囲に悪口を言って回るかもしれないので、ここは本当に注意したいところです。よって、あなたとしては、どうぞ、日頃から、あなた自身が、周囲の人と円滑な人間関係を送っておくよう心掛けておくといいでしょう。そうすれば、周囲の人は、受動的攻撃をする人の言うことを信じることなく、あなたを信用してくれるので、あなたに被害が及ぶことはないかと思います。

もう1度言います。
受動的攻撃をする癖がある人は、本人が自覚して、その癖を直そうとしない限り、いつまでもあなたを攻撃してくるので、出来る限り早く、受動的攻撃をする人とは、距離を置くといいでしょう。大切なのは、攻撃を受けないよう、そぉーと距離を置くことです。

続いて、「受動的攻撃をする人と距離を置くことが難しい…」とおっしゃる方に対してですが、そういう方には、私は、「馬鹿になり切れ、乗せられるな」とアドバイスしたいと思います。

受動的攻撃をする人は、基本的に受け身です。相手に気付いてもらうの待ち、相手が感情的になるの待ち…、というところがあります。よって、こちらが馬鹿になる。受動的攻撃をする人の気持ちを配慮しない、相手の欲求に従わない、相手にコントロールされない…という強い意志が大切です。

受動的攻撃をする人に対して、こちが能動的なったら、相手の思うつぼです。こちらも負けず劣らず、馬鹿になりきりましょう、幼稚になりきりましょう、そうやって、こっちも受動的攻撃をし返してやりましょう。

「いやいや、そうじゃなく、受動的攻撃をする人と、もっと親密になりたい、もっと仲良くなっていきたいんだ」おっしゃる方に対しては、私は、「カウンセリングの勉強を一生懸命にして、相手の心を開かせ、相手の本音を引き出す…という戦略を使い、相手の受動的攻撃をやめさせるよう努力し続けていってください」と申し上げたいと思います。
これは、口で言うほど、簡単じゃないです。
あなたの優しさと努力と根気が問われるところかと思います。

というわけで、今日は、「自分や相手が受動的攻撃の使い手だった場合は?」というテーマでお話しさせて頂きました。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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