ネガティブ思考を否定しないことが大切。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日のテーマは、「ネガティブ思考を否定しないことが大切」です。
※「ネガティブ」は、「電極のマイナス」を指す言葉です。人の性格や様子に対して「ネガティブ」を使う場合は、「否定的」「消極的」であることを表すことが多いです。ポジティブは、「積極的であるさま」を表す言葉です。ネガティブの反対語です。
自己啓発書などを読むと、よく「ポジティブ思考の大切さ」を強調して書かれていることが多いのですが、私たちにはネガティブ思考も大切です。
例えば、あなたが脱サラして、ラーメン屋を開業したとします。
そして、大成功したとします。そうしたら、あなたは、次にどうするでしょうか?
ネガティブな私なら、この店を大切にしようと思います。この店を守り抜こうとすると思います。自分の家族や従業員を大切にして、通ってくださるお客さんを大切にしようと思います。
でも、ポジティブな人はどうするでしょうか? きっと「やった、 大成功だ! よし、次は2号店だ。2号店を出そう!!」と考えると思います。無事に2号店も成功するといいのですが、もしも2号店が失敗すると、その結果、1号店も上手くいかなくなる恐れが生じるかもしれません。
ネガティブな人は、領土を広げることは出来ないかもしれませんが、守ることは出来ると思います。ポジティブな人は、領土を広げることは出来るかもしれませんが、守ることは出来ないかもしれません。
よって、「ネガティブが悪い」とか、「ポジティブがいい」とか、一概には言えません。
ネガティブばかりだと発展はしてはいかないかもしれませんが、ポジティブばかりだと大失敗するかもしれません。
私たちの多くが、頻繁に交通事故を起こさない理由は、「横道から車が飛び出してくるかもしれない」というネガティブなことを考えるからです。これが「横道から車なんか飛び出して来ないだろう」というポジティブなことばかりを考えていたら、それこそ、頻繁に交通事故は起こってしまうと思います。
そう、事故を起こさないために大切なのは、ポジティブな「だろう運転」ではなく、ネガティブな「かもしれない運転」なのです。
ネガティブ思考は、私たちに注意力や緊張感を与えてくれます。
私たちの心身の安全と健康を守ってくれるのが、ネガティブ思考なのです。
だからこそ、「ネガティブ思考を否定しないことが大切」と言えるのです。
でも、ネガティブばかりではいけません。そんなことでは、気持ちが暗くなり、行動が鈍ります。よって、割合としては、ポジティブ80%、ネガティブ20%ぐらいが適当なのではないでしょうか?
でも、それは、人類全般の目指すべき平均値だ…と私は思っています。
世の中には、ポジティブ95%でネガティブ15%の人がいて、私のようにポジティブ65%、ネガティブ35%の人がいるからこそ、人類が安全に発展し続けているのだと思います。
ポジティブ100%でも、ネガティブ100%でも、それは心の病と言われています。
あなたは、ポジティブ何パーセント、ネガティブ何パーセントぐらいですか?
「どちらか言うと、私はネガティブ思考」とおっしゃる人も、嘆くことはありません。
そんなあなたは、自分の危険察知能力を生かして、安全第一、ときに勇敢に、この世間の荒波を力強く泳ぎ続けてください。はい、私も頑張ります。
というわけで、今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。