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ノート(200) 尋問技術としてのオープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:アフロ)

~尋問編(6)

受刑189/384日目

「暫定3類」に昇進

 朝食後、処遇部門の幹部職員から優遇措置の区分が「暫定3類」に上がったと告げられた。服役態度が良好な受刑者に処遇上の便宜を与えることで、改善更生に向けた意欲を促そうという制度だ。

 ランクは最下級の5類から最上級の1類まであり、実刑の執行によって誰もがまずは5類からスタートし、何も問題を起こさなければ6ヶ月後の月初めに自動的に3類に昇進する仕組みだ。

 その後は受刑中の生活態度などを踏まえて半年ごとに審査され、4月と10月の始めに見直されるので、最初の3類指定のことを特に「暫定3類」と呼ぶ。実刑判決の確定月ではなく、刑執行開始月を含めて6ヶ月後に指定されるので、両者が同じ月内であれば問題ないが、前者が月末、後者が月初だと指定日が1ヶ月ずれる。

 5類と3類の大きな違いは、面会が月2回から3回に、手紙の発信が月3通から5通に増えるという点だ。このほか、自費で購入した私物のサンダルを履けるようになるし、月1回ではあるが500円までといった制限内で菓子類を購入することも可能となる。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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