令和7(2025)年夏、郵便局と一体化した駅舎に建て替えへ! 外房線 鵜原駅(千葉県勝浦市)
2月21日、JR東日本千葉支社と日本郵政関東支社は、千葉県勝浦市にある外房線の鵜原(うばら)駅を郵便局と一体化する計画を発表した。平成30(2018)年6月12日に「日本郵便とJR東日本の地域・社会の活性化に関する協定」が締結されて以降、両社は関東地方の無人駅において郵便局との一体化を進めており、令和2(2020)年8月31日からは内房線江見駅(千葉県鴨川市)と一体化した「江見駅郵便局」において駅窓口業務も行っている。今年夏からは内房線安房勝山駅(千葉県安房郡鋸南町)、来年春からは東北本線蒲須坂駅(栃木県さくら市)も郵便局と一体化される予定だ。鵜原駅はこれらに続く4例目で、実施時期は来年夏が予定されている。
駅と一体化されるのは勝浦鵜原郵便局で、昭和39(1964)年12月開局。開局当初からの建物をそのまま使っており、今年12月で築60年を迎える。老朽化した郵便局の建て替えに合わせて駅と一体化することで合理化を図るのが狙いだろう。新しく開局する「鵜原駅郵便局」は、精算業務や列車の発車時刻・運賃の案内業務、Suicaチャージなどの駅窓口業務を取り扱うが、普通乗車券や定期券の発売は行わない。
鵜原駅は昭和2(1927)年4月1日、外房線勝浦~上総興津間の開業時に開設された。昭和36(1961)年11月1日に貨物取扱を廃止、昭和47(1972)年8月21日に荷物扱いも廃止して無人化されたが、その後も簡易委託で乗車券の販売を平成29(2017)年2月まで行っていた。今も窓口跡が板で塞がれた状態で残っている。駅舎は昭和47(1972)年1月に改築された鉄骨造りの簡素なもので、改札前にベンチが置かれている。
ホームは島式一面二線で、駅舎とは跨線橋で結ばれている。右の1番線が安房鴨川方面、左の2番線が勝浦・千葉方面だ。ホームは先端に行くほど狭くすぼまった形をしている。
ホーム上にはログハウス風の待合室があり、「うばらログキャビン」の愛称が付けられているが、機能的には普通の待合室である。山間の駅のような雰囲気だが、駅前を西に行くと海水浴場があり、夏季は海水浴客で賑わいを見せる。
他の駅の事例から考えると、駅舎の改築工事は年内にも始まると思われる。築52年の駅舎やまもなく還暦の郵便局の建物を見たいなら早めに行っておいた方がよいだろう。
関連記事
駅名の由来は江戸の下谷長者町? 青地ホーロー看板が映える木造駅舎 外房線 長者町駅(千葉県いすみ市)
郵便局と一体化した駅舎に建て替えへ 東北本線 蒲須坂駅(栃木県さくら市)