2年連続首位打者の内野手をトレードで獲得し、パドレスはどこを守らせるのか。内野に空きはなし!?
サンディエゴ・パドレスは、マイアミ・マーリンズからルイス・アライズを獲得するようだ。ESPNのジェフ・パッサンが最初に報じ、他のライターたちも続いている。交換に、パドレスは若手4人を手放すという。
アライズは、過去2シーズンとも、首位打者を獲得している。2022年はミネソタ・ツインズで打率.316、2023年はマーリンズで打率.354。それぞれの出塁率は.375と.393だ。ホームランは8本と10本ながら、31本と30本の二塁打を打っている。
今シーズンは、ここまで、打率.299と出塁率.347、0本塁打と8二塁打。開幕から9試合に出場した時点では、打率.194と出塁率.310だったが、その後の24試合は、打率.337と出塁率.362を記録している。FAになるのは、2025年のオフだ。
アライズは、内野4ポジションとレフトの守備についたことがある。ただ、昨シーズンと今シーズンは、2ポジションのみ。二塁が計1405.0イニングと一塁が計99.0イニングだ。その前の2022年は、一塁が529.0イニングと二塁が277.2イニングに、三塁が40.2イニングだった。
パドレスの内野は、一塁がジェイク・クローネンワース、二塁がザンダー・ボガーツ、遊撃がハソン・キム、三塁はマニー・マチャドが基本だ。マチャドは、昨年10月に右肘の手術を受け、DHとして開幕を迎えたが、先月26日に三塁手としてシーズン初出場。そこからの出場は、三塁とDHが半々だが、今後は三塁が増えていくと思われる。
パドレスは、アライズをDHとして起用するつもりなのかもしれない。マチャドが三塁に完全復帰となれば、DHは空く。
あるいは、ボガーツに代え、アライズに二塁を守らせることも考えられる。
内野の4人中3人は、少なくとも4本のホームランを打っている。ボガーツのホームランは、彼らの半数以下。4月8日と21日の各1本に過ぎない。また、ボガーツの出塁率.281は、ポジションを問わず、パドレスで40打席以上の11人のなかで最も低い。OPS.572も11番目だ。
もっとも、アライズが二塁を守っても、ボガーツは控えに回ることなく、DHとして出場するのではないだろうか。
パドレスがボガーツと交わしている11年2億8000万ドルの契約は、2年目を迎えたところだ。見切りをつけるのは早すぎる――残りの金額も多すぎる――し、今シーズンの不振も、サンプル数はまだ少ない。ちなみに、昨シーズンの出塁率とOPSは、2018以降の6シーズン中ワーストとはいえ、それでも.350と.790を記録した。
一方、予想よりかなり早いが、マーリンズのアライズ放出は、ファイヤー・セールの幕開けを予感させる。それについては、先月初旬にこちらで書いた。