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休憩中に10分だけでも。五感を鍛える「脳トレウォーキング」で思考力・集中力をアップ

畠山仁美所作講師

健康やダイエットのためのエクササイズウォーキング、何も考えずゆったり歩くリラックスウォーキングなど、「歩く」にもいろいろありますが、ときには五感をフルに働かせて脳に刺激をたくさん与える「脳トレウォーキング」もおすすめです。

認知機能が高まり、仕事や勉強の前に行えば、思考力や集中力、記憶力もアップしますよ。

「視覚」を意識的に使う

普通に歩いていても色々なものが自然と目に入ってきますが、とくに「視覚」を意識して歩くときは、「テーマ」を設定してみます。

たとえば先日、「今日のラッキーカラーは黄色」と何かで見たので、「黄色」をテーマにして歩いてみました。

すると、ミモザの花、軽自動車のナンバープレート、窓際に置いてあるプーさんのぬいぐるみ、インド料理屋さんの看板、ゴミ置き場のネット、ランニングしている人の靴下…などなど、黄色いものがどんどん目に入ってきます。

もちろん普段から見ているのでしょうが、テーマを設けることで、より明確に視界に入ってきました。

テーマは「色」だけでなく、帽子をかぶっている人を探す、スニーカーを履いている人の数をかぞえる、など何でもいいです。ゲーム感覚で楽しんでみてください。

「聴覚」を意識的に使う

一歩外に出てみると、街には本当にたくさんの音があります。

普段は無意識に取捨選択しているのでしょうか、じっくり耳を澄ませて歩いてみると…

すれ違う人の足音、子どもの話し声、鳥のさえずりや羽ばたく音、木の葉が風に揺れる音、ゴミ収集車の音楽、バスのドアが開く音、車の中で流しているラジオ、遠くで吠えている犬の鳴き声、目覚まし時計の音、朝ゴミ出しをする音、家の前を掃く音…など、たくさんの音がはっきりと聞こえてきました。

日常生活ではどうしても視覚に頼ってしまいがち。意識的に聴覚を使うことで、脳がグンと活性化されるのが分かります。

「嗅覚」を意識的に使う

季節によって花の香りなどは自然と感じ取りやすいですが、外を歩いていると意外とたくさんの匂いがあるものです。

たとえば、カレー屋さんのスパイスの香り、パン屋さんから漂うレーズンの香り、町中華のチャーハンの香り、コーヒー豆屋さんが焙煎している香り、沈丁花の香り、雨が降ったあとの土の匂い、何かを燃やしたような匂い…などなど、30分ほど家の周りを歩いただけで、様々な匂いが感じられました。

ざっくりと「パンを焼いているいい香り」というよりは、「レーズンパンの香りかな」「コロッケパンの揚げ物の匂いかな」など細かく嗅ぎ分けようとすることで、より脳が刺激されるように感じます。

頭と体を同時に使って脳に刺激を

ウォーキングなどの有酸素運動で体を動かすことと、意識的に五感を使うこと、同時に行うことで脳をより活性化させることができます。

視覚・聴覚・嗅覚をフルに使いながら歩けば、体も頭もスッキリ!

歩き慣れた道も、不思議とちょっと違って見えてきます。仕事や家事の合間の短い時間だけでもいいので、楽しみながら続けたいですね。

所作講師

日常の振る舞いを見直すことで、心・体・生活を整えるお手伝いをする所作講師。立つ・座る・歩く・物を扱う・挨拶する、といった日常あたりまえに行っている所作を通して、振る舞いだけでなく自分の内面も見つめ直すレッスンが好評。2011年の開講以来マンツーマンレッスンにこだわり、一人一人と向き合ってきた。ブログ【所作美人のヒント】では、バタバタと忙しい日々の中で、所作を通して自分を磨く考え方を発信。著書「一日一分からはじめる『おだやかな人になる所作の習慣』」

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