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ここ5試合で4敗のドジャースが気になるのは、パドレスとDバックスよりもブルワーズの勝敗!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィリアム・コントレラス(ミルウォーキー・ブルワーズ)Sep 14, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月14日、ロサンゼルス・ドジャースは、前日に続き、アトランタ・ブレーブスに敗れた。その前の3試合(9月9日~11日)は、シカゴ・カブスに1勝2敗。ここ5試合で4敗を喫している。5試合とも6点以上を取られ、5得点以上は1試合しかない。

 それでも、ドジャースがナ・リーグ西地区を制する可能性は高い。

 この日を終え、ナ・リーグ西地区の上位3チームは、ドジャースが87勝61敗、サンディエゴ・パドレスが84勝65敗、アリゾナ・ダイヤモンドバックスは82勝66敗だ。ドジャースとパドレスの差は3.5ゲーム、ドジャースとダイヤモンドバックスの差は5.0ゲームある。

 レギュラーシーズンの残りは、ドジャースが14試合、パドレスが13試合、ダイヤモンドバックスは14試合だ。

 ただ、地区優勝を飾ってポストシーズンに進んでも、ワイルドカード・シリーズをスキップし、次のディビジョン・シリーズからスタートできるとは限らない。

 ナ・リーグ――あるいはア・リーグ――の地区優勝3チームは、そのなかで白星の多いチームから、シード1、シード2、シード3となる。日本プロ野球と違い、引き分けは基本的にないので、勝率の高い順でも変わらない。ワイルドカードの3チームは、シード4、シード5、シード6だ。ワイルドカードのチームは、白星の数が地区優勝のチームを上回っても、シード4より上にはならない。

 ワイルドカード・シリーズのマッチアップは、それぞれ、シード5対シード4、シード6対シード3だ。シード5対シード4の勝者は、ディビジョン・シリーズでシード1と対戦する。シード6対シード3の勝者は、シード2と当たる。

 現在、ナ・リーグ各地区の首位は、東地区が89勝59敗のフィラデルフィア・フィリーズ、中地区が86勝62敗のミルウォーキー・ブルワーズ、西地区は87勝61敗のドジャースだ。この3チームのなかで、ドジャースの白星は2番目に多い。このままいくと、シード2に位置し、ワイルドカード・シリーズをスキップできる。

 とはいえ、ドジャースとブルワーズの差は、フィリーズとドジャースの差よりも小さい。ゲーム差にすると、前者は1.0ゲーム、後者は2.0ゲームだ。

 ドジャースは、パドレスとダイヤモンドバックスを凌いでも、フィリーズを上回ることができず、ブルワーズに追い越されると、シード3となり、ワイルドカードの3チームと同じく、ワイルドカード・シリーズからのスタートとなる。

 ドジャースとは対照的に、フィリーズとブルワーズは、どちらも、ここ5試合で4勝を挙げている。

 なお、2チームが並んだ場合は、その対戦結果により、順位やシードの上下が決まる。ドジャースは、フィリーズに1勝5敗と負け越し、ブルワーズには4勝3敗と勝ち越している。また、対パドレスは3勝7敗(残り3試合)なので、負け越しが確定。対ダイヤモンドバックスは7勝6敗だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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