絶対に食べておかねばならない 福岡天神の豚骨ラーメン「基本」3軒
天神で絶対に外せない豚骨ラーメンとは
『天神ビッグバン』と呼ばれる大規模な再開発が進み、日に日に街の景色が変わっていく福岡屈指の繁華街「天神」。地元のオフィスワーカーはもとより、買い物客や観光客などが多く集まるこの街には、当然のことながら飲食店も数多く集まっている。
福岡のラーメンと言えば博多ラーメンをはじめとする豚骨ラーメンだが、天神にもたくさんの豚骨ラーメン店が存在する。そんな天神エリアでまず食べておかねばならない豚骨ラーメンはどこなのか。ラーメン評論家が実食して厳選した天神エリアで必食の3軒をご紹介しよう。
まろやかな豚鶏スープに超極細のストレート麺『Shin Shin』(2003年創業)
地元客はもちろん県内外からの観光客や外国人観光客にも絶大なる支持を受けている人気店が『Shin Shin(しんしん)』(天神本店:福岡県福岡市中央区天神3-2-19)。屋台出身の店主が2003年に独立開業し、現在では福岡市内に5店舗、北九州市に1店舗を構えている。ラーメンだけではなく屋台メニューも豊富に揃っているのも魅力だ。
老若男女国籍を問わず『Shin Shin』のラーメンが愛される理由は、しつこさのないまろやかな味わいの豚骨スープにある。福岡では豚骨のみを炊く店が多いが、『Shin Shin』では鶏ガラも加えることで旨味に厚みを持たせた。さらに福岡でも屈指の細さとなる超極細ストレート麺がそのスープをしっかりと持ち上げ、口いっぱいに旨味が広がっていく。
毎日骨を継ぎ足し旨味が増すスープ『久留米大砲ラーメン』(2007年開業)
久留米ラーメンの代名詞とも呼べる「呼び戻し」の名をこの世に知らしめたのが、1953(昭和28)年創業の『大砲ラーメン』(天神今泉店:福岡県福岡市中央区今泉1-23-8)。創業以来空にすることなく継ぎ足されている豚骨スープの釜。熟成したスープに新たなスープを継ぎ足すことで深みが増していく製法は、2007年にオープンした天神今泉店でも健在だ。
濃厚でパンチのある豚骨臭を持ったスープは、豚骨以外の材料は一切使うことなく、しっかりと豚骨の髄から旨味を抽出。一口啜ると思いのほかまろやかでしつこさは感じられない。スープとの絡みが抜群のオリジナル低加水麺は国産小麦を独自にブレンドしたもの。屋台時代の味を再現した「昔ラーメン」では、古き良き久留米ラーメンの特徴でもある「カリカリ(豚脂の揚玉)」も楽しむことが出来る。
鉄の羽釜で炊きあげる超濃厚スープ『二代目 けんのすけ』(2013年創業)
2008年に創業した『ラーメンけんのすけ』の流れを汲む店で、2013年に福岡市東区若宮で創業。2020年に再開発が進む天神のど真ん中に移転リニューアルしたのが『二代目けんのすけ 本店』(福岡県福岡市中央区天神1-13-13)。福岡屈指の濃厚な豚骨ラーメンで根強いファンを持っている店だ。
厨房に置かれた2台の大きな鉄の羽釜で豚の大腿骨と背骨のみを炊き上げたスープは、日々骨を継ぎ足して炊くことで旨味が深くなっていく。2台の羽釜は片方にフレッシュな骨、もう片方に古い骨が入っており、濃度を調整しながら合わせてベストのバランスへと仕上げていく。低加水の自家製ストレート麺との絡みも抜群だ。
今回ご紹介した3軒は、同じ豚骨ラーメンという括りではあるが、その味わいには三者三様の個性がある。福岡にはまだまだ美味しい豚骨ラーメン店があるので、まずはこの3軒から食べ歩きを始めて、福岡の豚骨ラーメンの奥深さや幅の広さを楽しんで欲しい。
※写真は筆者によるものです。
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