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半月前にジャイアンツから解雇された選手がドジャースで遊撃を守る。2018~19年にゴールドグラブ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ニック・アーメド(左)とタイラー・フリーマン Jul 6, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月24日、ロサンゼルス・ドジャースは、ニック・アーメドとメジャーリーグ契約を交わした。

 半月前まで、アーメドは、サンフランシスコ・ジャイアンツにいた。7月9日にDFAとなり、翌日に解雇された。

 メジャーリーグ2年目の2015年以降、遊撃以外の守備についたことはない。2014年は、遊撃が18試合と二塁が2試合だ。昨シーズンまではアリゾナ・ダイヤモンドバックスでプレーしていて、2018~19年はゴールドグラブを受賞した。

 今シーズン、ドジャースは、ムーキー・ベッツを遊撃に据え、開幕を迎えた。6月16日にベッツが死球を受け、左手首を骨折した後は、主にミゲル・ロハスが遊撃を守ってきた。

 ロハスは、7月21日の試合で、4回表が始まる前に、右前腕の張りによって交代した。そこからとここ2試合は、キーケー・ヘルナンデスが遊撃を守っている。ドジャースは、アーメドの入団と同じ日に、7月22日まで遡り――最後に出場した試合の翌日まで遡ることができる――ロハスを故障者リストに入れた。

 7月24日の試合に、キーケーは「8番・三塁」、アーメドは「9番・遊撃」として出場する。相手は、ジャイアンツだ。ここから、ベッツあるいはロハスが戻ってくるまでは、キーケーとアーメドのどちらかが遊撃を守ると思われる。

 アーメドは、通算940試合に出場している。一方、ポストシーズンの出場試合はゼロだ。ダイヤモンドバックスは、過去10年に2度、2017年と2023年にポストシーズンへ進んでいる。だが、アーメドは、どちらのポストシーズンのロースターにもいなかった。2017年は、死球で右手首を骨折し、7月以降は欠場。2023年は、9月に解雇された。後者については、こちらで書いた。

「ベテランの遊撃手が優勝リングの受け取りを断る。リングには41個のダイヤモンド」

 ポストシーズンでプレーしたことがない現役選手のなかで、アーメドの出場940試合は、見落としがなければ、最も多い。なお、アーメドに次ぐのは、ジェイマー・キャンデラリオ(シンシナティ・レッズ)の836試合で、3番目は、アーメドの現チームメイト、大谷翔平の815試合だと思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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