絶対に食べておかねばならない 福岡大名の豚骨ラーメン「注目」3軒
大名で注目すべき豚骨ラーメンとは
福岡市中央区大名。天神の西側に広がる街は、江戸時代に福岡城の重臣たちが居を構えた歴史を持ち、今は住居のほかに飲食店や物販店などが軒を連ねるエリア。近年では若者たちが集うブティックやセレクトショップ、居酒屋なども増えており、昼夜を問わず賑わいを見せる街だ。
福岡のラーメンと言えば博多ラーメンをはじめとする豚骨ラーメンだが、大名にもたくさんの豚骨ラーメン店が存在する。そんな大名エリアでまず食べておかねばならない豚骨ラーメンはどこなのか。前回は基本中の基本とも言うべきラーメン店をご紹介したが、今回は今大名で注目すべき新進気鋭の3軒をご紹介しよう。
まろやかなクリーミー豚骨『博多くまちゃんらぁめん』(2014年創業)
2014年に城南区で創業し、2018年に大名へと移転。今や3店舗を構える人気店が『博多くまちゃんらぁめん』(福岡県福岡市中央区大名1-8-4)。市内の人気ラーメン店で経験を積み、その後試行錯誤の末に「食べた百人が全員美味しいと感じるラーメン」をテーマに、オリジナルの豚骨ラーメンを生み出した。
豚の頭骨、大腿骨、背骨を強火で長時間炊き上げたスープは、背脂のコクも加わってマイルドでクリーミーな味わいで、濃厚な豚骨の旨味をたくわえながらも臭みはまったくない。歯切れの良い食感の低加水細ストレート麺との相性も抜群。創業して十年が経ち、その味わいはさらに磨きがかかっている。
洗練された博多ラーメン『博多にほん晴れ』(2022年開業)
屋台から始まり店屋町、古門戸町と旧博多市街地に店舗を構える『にほん晴れ』が、2022年大名にオープンした3号店が『博多にほん晴れ』(福岡県福岡市中央区大名1-11-8)。昼はラーメン店として、夜は焼き鳥も楽しめる居酒屋として人気を集めている。
しつこさや臭みのないライトな口当たりの豚骨スープに低加水ストレート麺の組み合わせは、古き良き博多ラーメンを丁寧にブラッシュアップした一杯。味のアクセントになる辛味噌は好みで有無を選べる。屋台時代から人気の焼きラーメンや、焼きめしも人気なのでラーメンとセットで味わいたい。
北九州の濃厚豚骨が大名に登場『ぎょらん亭』(2024年開業)
1946(昭和21)年に北九州市で創業した料亭『魚藍亭』をルーツに持つ、老舗ラーメン店『ぎょらん亭』(本店:福岡県北九州市小倉北区三郎丸3-6-29)。北九州市小倉にある本店の他に支店も展開しているが、2024年に新たな支店として『ぎょらん亭 大名店』(福岡県福岡市中央区大名2-2-57)をオープンし、早くも話題を集めている。
豚骨100%の「十割ラーメン」や、鶏ガラスープと割った「五割ラーメン」などをメニューに揃えるが、一番人気は「どろラーメン」。国産の豚ゲンコツのみを圧力鍋で10時間以上炊きあげて、骨の旨味を徹底的に抽出した高濃度かつ高粘度のスープは、油を足したり豚骨以外の材料を使っていないため、雑味やしつこさは皆無。「濃厚でありながらも繊細」なオリジナル豚骨を味わえる。
今回ご紹介した3軒は、同じ豚骨ラーメンという括りではあるが、その味わいには三者三様の個性がある。福岡にはまだまだ美味しい豚骨ラーメン店があるので、まずはこの3軒から食べ歩きを始めて、福岡の豚骨ラーメンの奥深さや幅の広さを楽しんで欲しい。
※写真は筆者によるものです。
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